体言止めが安易に使われている文章を見るとちょっといらついてしまう。
今や誰もがSNSでひと言ふた言で表現するからなおのこと目につく。
写真一枚に全文が体言止め…ってな投稿もざらだ。
私だけの秘密の隠れ家。
贅沢な一品。
時を忘れて、至福のくつろぎ。
気持ちわりーわ!
どっかのスーパー銭湯のチラシか!
日本語の語尾はバリエーションが少ない。
特に、ですます調(敬体)は文章が単調になりやすい。
そこで体言止めを使ってみる。
するとリズムが良くなった気がするんだろう。
まずその発想が安直だ。
語尾を省けばリズムが良くなるとしても、その分意味は曖昧になる。
安易に使うと文章が安っぽくなる。
また、偏見かもしれないが、体言止めをよく使う人には密かに“自分は文章が上手い”と思っている人が多いような気がする。
ぜっっってえ違うから!
体言止めがポンポン出てくると、“ほうら私の文章は軽妙でしょう?”と言っているようで、書き手の傲慢さを感じてしまう。
人に何かを誠実に伝えるつもりなら、体言止めは本来あまり使えないはずのものだ。
乱発は基本的にその文章を曖昧にし、独りよがりにし、気持ち悪いものにする。
もちろん体言止めを有効に使う優れた表現もたくさんある。
しかし世に蔓延する多くは、中身のない文章をごまかして読ませる小手先のテクニックにすぎない。
これからは自己ルールとしてSNSなら1つの投稿に多くて1度、長文なら全体で2~3回程度、ここなら有効と思える箇所でのみ体言止めを使っていいことにする。
回数制限するたぐいのものでもないだろうが、文章力に自信はないので、当面これを意識してみよう。