私はノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥・京都大教授とは昭和37年生まれの同い年です。
頭脳の出来と成し遂げた業績は比較にならないですが、このたび身体能力でもはるかに向こうが上とわかって一層敬意がわきました。
山中教授は金沢マラソンを走りました。
県外在住者対象の「ふるさと納税ランナー枠」で出場され、なんと自己ベストの3時間24分19秒で完走したのです。私よりも30分以上早い。別次元のスピードです。
「30キロ前後で、どうしてこんなに降るんだろうというくらい雨が強くなったが、沿道の温かい応援のおかげで、復活した。本当にすばらしい大会」と笑顔で話した。
(朝日新聞DIGITALより引用)
私は35キロでほぼ体力を使い切り、その後復活することなく足をひきずって走ったのと大違いです。
「iPS細胞研究基金」の文字入りTシャツを着て走るのがいつものスタイルだそうで、基金のPRと趣味を兼ねて各地の大会に参加していらっしゃる。動機からして崇高で、私とは大違いです。
そんな山中教授が柳井正さんとの対談で次のようなことをおっしゃっています。
ためになるので書き留めておきます。
(出典:山中教授の自分を変える練習 プレジデント社)
“よくも悪くも10年後、20年後の変化わからないだろうと思います。そうした前提に立つと、大切なのは、未来を決めてかからずに、どんなことが起きても対応できるように「受け皿」を用意しておくことじゃないでしょうか”
“(困難や時代の変化を)楽しむことは大事なことですね。研究者は実験が仕事ですが、ある意味、自分の人生についても実験しているんです。だから僕は、新しいことをなるべく試すようにしています。”
“VWとは「Vision」と「Work hard」。汗をかき一生懸命働くことと同時に、長期的目標を持つことが大事だという教えです。”
“僕自身、10年後、20年後に生きているかどうかわかりません。そう思うと、先延ばしにするのはやめて、いまできることにはとにかく手をつけようという思いがありますね。”
“実は謙虚であり続けられるかどうかは、研究者にとっても大事なことなんです。”
“新しい挑戦をするといっても、アイデアがないと挑戦できないし、新しいアイデアは違う分野の人と話すことで生まれる場合が多いですから。”