薬物事件と放送自粛について

女優の沢尻エリカが合成麻薬MDMAを所持していたとして警視庁に逮捕されました。

来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」でメインキャストの一人である濃姫の役で出演予定であり、すでに10本分が収録済みで今からでは撮り直しが間に合わないのでどうすんだと混乱している様子です。

私は、そのまま放送すればよいと思います。
直さず放送し、これから撮る分は代役に変えればいい。

いや、それは駄目だ。社会に悪影響を及ぼす。という声が大きいんですね。
だから放送する側は非難を恐れて自粛するという構図だと思います。

それは理解できますが、あまりよい風潮ではないと感じます。
自粛の粛ではなく、粛々とこなすほうでいってほしい。

逮捕され、起訴され、裁判で処罰が決まり、刑に服する。そうした法治国家が定める制裁をはるかに超えて、“さも当然”と行きすぎた自粛をする方が問題と思います。

薬物事件でいえば、勝新太郎や萩原健一もかつて逮捕されています。でも彼らは復帰後バリバリ作品を残しました。清原和博氏も先日久々に社会復帰を果たしました。

では沢尻エリカはいつまで駄目としますか。
今回は実刑までいかず執行猶予だと思いますが、その期間が明けたら禊(みそぎ)完了でまた露出してもいいとしますか。なんかそれって、マスコミが煽る中、世間の空気で決めてるようで変じゃないでしょうか。

だからここは「作品には罪はない」と割り切り、粛々と放映していくのが放送秩序の智恵ではないかと思います。