同業者である京果さん(京都青果合同株式会社)の業績が最近とても良いという話を聞きました。
その理由は、営業社員がしっかりと自分の販売指針を持って、産地からの希望価格に対して敢然と自己の主張をぶつけていく姿勢にあるといいます。
今の時代、卸売市場側は立場が弱く、どうしても産地からの指定価格(指値)に振り回される傾向にあります。
我々は”売る玉があってこそなんぼ”の商売なので、時には腹を切ってまで荷物を集荷し、産地の言い値で仕切ります。そこに赤字商売の根本があります。
京果さんの営業はこれに立ち向かっていることになります。
産地が1000円で仕切れと言ってきた。 いや、待ってくれ、うちは(私は)今後の販売はこれこれこういうストーリーを描いている。その方が御地に対して大きな貢献ができる。だからこの価格で今日は仕切らせてくれ。そしてその後はこういう流れでこれだけの量をくれ。
産地は嫌な顔をすることだって多いことでしょう。でも、そこで実績を作っていければ、評価は逆転します。そして唯々諾々とするしか能がない他社卸売会社より全幅の信頼を寄せるようになるでしょう。
産地に対して絵を描いて示せることは営業マンの営業力そのものです。 それを京果さんが出来ているとすれば素晴らしい。
京果は数年前からやり手のコンサルを招き、徹底した目標管理制を導入したと聞きます。投じた費用は億単位とか。内田隆社長の手腕でしょう。
ハード面での経営改革がM&Aなら、ソフト面での改革の一連が営業力の強化です。 まさに私が”できるはずなのに!”と思っていたことです。 京果さんに先を越されているとしたらとてもくやしいことです。
うちも必ずや巻き返します。