■週の概況 第50週 12/9~12/14
【総論】
この週は前週から大きな変化はなく、野菜は動きはおとなしいまま横ばい、果実は一部ギフト商材がそれなりにもがく展開になりそうです。
野菜が大きく動き出すのは例年20日前後からであり、今はいわば凪<なぎ>の時期。全般に潤沢であり、高値感のあるものは見当たりません。逆に極端に低迷しているものもなく、相場はごくごく平年並みのレベルです。
果実はどの品目も上位等級品の数が少ない傾向にあり、お歳暮需要によってギフト向け大玉秀品クラスは例年より高値です。反対に通常のレギュラークラスは安値という両極化の印象があります。
【野菜】
白菜は冷え込みで需要も上がるとはいえ、それ以上の供給量で価格下げ予想です。逆にブロッコリーは数量が絞られて底上げする見込み。まだ静かにしている野菜が多い中、じりじり上げ基調なのが三つ葉・せり・春菊といったところ。アスパラも小強い展開です。
果菜類ではしばらく高かったトマトが数量増によって下げてくる予想です。前週もがいたキュウリは落ち着きを取り戻しこの週は保合でしょう。豆類各種も前週の堅調な相場からこの週は平年のレベルに落ち着きそうです。
根菜土物類は品目によって様々です。大根は潤沢で価格はやや低迷。干し大根は今季異状に比率が高い太物は安値、数少ない上級品は高値とこれまた両極化傾向ですが、終盤に入り週の中ごろよりぐんと数量が減るでしょう。人参は出荷のはざまに入っており上げです。かぶらは数量が多く、思いのほか安値に陥りました。この週はやや底上げを見せそうですが、安値基調と思われます。馬鈴薯・玉ねぎは潤沢にあるものの動きは依然として鈍く、苦しい販売状況です。
【果実】
みかんは早生の終盤となります。高糖度系ブランド品の数量が少なく、その部分は例年より高値です。しかし全体的には低糖低酸傾向であり、レギュラークラスは平年より安値です。柑橘類ではデコポン(大将季)、紅マドンナが出てきており、ギフト需要にも対応しています。メロンも一番引き合いが強くなる時期であり、大玉上級クラスは非常に高くなっています。リンゴも傾向はまったく同じでやはり上位等級が少なく高値である一方、安価なクラスも豊富にあります。イチゴはこの週、業務需要も高まって価格が上がるのは避けられないところです。気温と日照によって量の出方は非常に不透明です。ころ柿は大玉少なく小玉傾向ながら数量は潤沢な入荷予定です。
輸入フルーツで新しいところとしてチリ産チェリーがスタートしますが、数量・価格はまだ未定です。