野菜はサブだ。サブならサブに徹しよう

先日、村田君に教わったことです。
村田君は私より20歳以上若い社員ですが、とても賢いところがあります。

先日、彼は担当するマイタケをもっと売るヒントはないかと、小松イオンの売り場を視察してきました。

そこでは“秋田きりたんぽ”を紹介するコーナーが設置され、比内地鶏をメインにきりたんぽ鍋の具材がコラボレーション企画で売り込まれていたそうです。

マイタケももちろん具材の一つとして、ごく近い場所に山積みで販売されていました。
でも残念ながら、売れ行きは良くなかったそうです。
この企画は失敗…?

いやいや、でも市場人にとっては示唆に富む事例ですね。
我々は○○を売りたいと思ったら、お客さん(=小売屋さん)に向かって「○○買ってください」という売り方しかしてません。

「いらん」
「そこを何とか」
「だって他のが●●円で入ってる」
「じゃあ、それより▽円安くしますから」
かくして価格競争に突入し、利益もなんも残らない結果が付いてきます。

マイタケを買ってもらうんではなくて、「◎×鍋」の試食宣伝会を打ってもらう企画なら乗ってくれる量販店があるかもしれません。
上記の例では、味噌屋や鶏肉屋やきりたんぽ屋などとコラボレーションをすることで規模も大きくなるし一社の負担は軽くなります。

企画立案とその段取りを進める役を担うのですから当然商品はじぶんのとこのが入ります。
マイタケ以外に白菜やネギなど他の野菜もたくさん売れる可能性もあります。

商品そのものを売り込むのではなく、それを使った料理を売る。
「なんとか鍋」は無限に種類を作れます。
私は将来、それを専門に手掛ける部署を作りたいと思っています。

あえて自虐的な表現を使います。

所詮、野菜は副食ですから!

料理の中では脇役です。
サブです。
サブならサブに徹しないと。

それには自分とは本来関係ない、主役を誰にするか画策しましょう。
野菜の営業マンは、いまいち売れないタレントを抱える芸能プロダクションの社長になったつもりで、番組企画をプロデューサー持ち込みましょう。
遠慮なく他事務所の超売れっ子スターを主役に抜擢するよう進言し、しれっとその横の脇役に自分んとこの売れないタレントを起用してもらいましょう。

ネギは主役にはなれません。
無理に主役にするとその番組は大こけします。

脇役には脇役の本分があります。