最近、父の遺言状作成、母の障害者手帳交付という、それぞれにやらなければいけないことがあり、必要な書類を取り揃えるために市役所やら病院やらをかけずり回っています。
そこで感じることは、
老人用のお役所手続き、煩雑でないっすか?
で、その内容、難しくないすか?
ってことです。
例えば印鑑証明。
自分でしたら「市民カード」というものが市から交付されていて、市民センター設置の発行機に入れればすぐ出ます。住民票も同じです。
でも父は「市民カード?そんなもんわしゃ持っとらん」と言います。
じゃあ、印鑑手帳があるはずと言うと
「印鑑手帳?そんなもんわしゃ持っとらん」と言います。
こうなると市役所に行って、委任状用紙をもらって、それを父に書かせて、また市役所行って、、、と何往復もしてやっと一枚300円の紙っきれをゲットするわけです。
母の場合、障害者手帳を申請した時、証明写真撮って、かかりつけの病院行って証明書を出してもらって、ようやく申請書を出したら出来上がりに1ヶ月くらいかかると言われました。
今日び何にそんな時間がかかるのかと思いましたが、幸い2週間ほどで連絡があり、市役所に取りに行けたのでよかったです。
ただ、いただいた障害者手帳ってただの紙っきれにビニールのカバーをかけただけです。
こんなの、1ヶ月どころか10分でできるだろう…と思いましたが、まあそれはいいです。
その後の説明がすごかったです。
「あれもできるし、これもできる、こんなのには割引が効くし、それを申請すればこんな助成がある、詳しくはその冊子を見てください」って分厚いマニュアルをいただきました。
てんこ盛りのサービスなので文句を言ってはバチが当たりますが、とても把握しきれません。
また「それを申請すれば」に従って申請するにはま〜たいろんな書類を添付しなければならないし、ま〜た新しいカードやら証明書が交付されるらしいです。
こんなふうにいろいろ面倒だしややこしいんですが、最低限を把握してきちんと手続きが済むよう介添えするのは子の務めですから当然やります。
でも、そういう人が身近にいないご老人だって世の中にはたくさんいるわけで、これはとてもとても自力で手続きを踏んだり、受けるべき行政サービスを受けたりというのは無理だな、と思います。
今の世の中、いろんなサービスや援助があるのですが、知ってる人と知らない人の享受の格差がとても大きいのではないかと思います。隅々まで目をこらす生真面目な人にとってはとてもお得、でも知らない人は何も受け取らないまま死んじゃいますね。
そんな人からの税金で成り立っているサービスのはずなんで、いわばズボラな人のお金を緻密な人が吸い上げているという見方もできるのかもしれません。
それはわかっていても、緻密にチェックする気には…ズボラなわたしにはできそうもありません。