北陸新幹線が開通する以前から金沢はホテルの建設ラッシュが起こって、それは一応見事に功を奏した格好となり、いつもたくさんの観光客で賑わう一大観光都市になりました。
ホテルもそろそろ飽和状態という感じはしますが、それでもまだまだ建設中のものがあります。
これまで様子を見ていた会社が「いや、金沢の人気は本物だ、まだまだいけるぞ!」となって、第二の建設の波が来たらしいのです。いわば後発組というわけです。
そのエース格と目されるのが6月にオープン予定の「ハイアットセントリック金沢」です。
そのホテル内のレストランが地元の食材を中心とするメニュー提案を行なっていくと聞き、さっそくアポイントを取って売り込みに行ってきました。
ハイアット系列のブランド力をひっ下げて、お高く来るのではと構えていたのですが、その予想はいい意味で裏切られました。
このホテルのマネージャーと総料理長は地元石川県のご出身。
なのでこの地の食材について造詣の深い方々でありました。
さらに、地域の生産者を招き入れてストーリー性のある料理を振る舞っていきたいというコンセプトをお持ちでした。
ホテルのレストランがここまで踏み込んだテーマを打ち出すのは極めて稀です。
聞くと、ハイアットセントリックはどこの地でも同様なコンセプトを掲げるそうです。
素晴らしいポリシーです。感心しました。
結局、我々卸売業者は、そういう地域の食文化をストーリー性を織り混ぜて提案できるかどうかが存在価値なのでしょう。
つまり、必要なのは食に対する深くて広い造詣です。
そういう社員が働く会社にしなければならないということです。