■週の概況 第13週 3/23(月)~ 3/28(土)
【全体】
まだ決して油断できませんが、新型コロナウイルスは日本においてピークアウトの感もあり、人々の痺れも切れたせいか3連休はそれなりに消費が活発化しました。特に葉物を中心に値を上げたのが週末。明けてこの週は、気温の上昇とともに出荷数量も増えるので、全体的に値を戻す動きになりそうです。野菜では家庭内で使うごく一般的な品目はまずまずの動きである一方、料理屋使用が主の妻物やレア食材が不調なのは相変わらずです。
果実も定番品目の安価な等階級の動きは悪くありません。逆に高級フルーツや単価高の特秀クラスは販売苦戦です。
【野菜】
葉物は激しい寒暖差により生育が鈍化し、連休前は品薄単価高となりました。特に顕著だったのがキャベツ、白菜、ほうれん草です。この週は数量が回復し、価格は高値反動で下げると予想されます。アスパラは国内産が本格化せず、昨年より少量高値です。きのこ類では原木「115」が終盤となり共撰は切り上がりそう。今後は菌床椎茸が中心です。
果菜類はキュウリ・ナス・トマト・ピーマン等この時期にしては堅調な相場を維持しています。今後は各品目徐々に増量傾向となり、相場もじりじり下げてくる見込みです。これは想定内の順調な動きとみるべきであり、安値増量に沿って量を売っていきたいところ。新顔では胡瓜・太胡瓜の地物個選品がこの週から出てくると思われます。
根菜土物類では、大根が異常低迷を脱してきた感あり。人参は品薄が解消され価格は落ち着く見込みです。蓮根・甘藷は各産地とも残量少なく、上げが続く見通し。里芋高値安定。ごぼうは安価ながらゆるやかに上昇気配です。馬鈴薯は北海道産がようやく切り上がり九州産が強保合です。逆に玉葱は未だ道産残量あり弱含み。筍はここまで低温・降雨で少ない流れでしたが、この週は福岡産も加わり価格は下がってくるでしょう。
【果実】
国内果実では伊予柑・せとか・八朔が終わり、紅甘、清見、サンフルーツへの品目入れ替えが進みます。イチゴは3連休に価格を上げましたが、この週は戻って落ち着く見込みです。メロンは種類と量が増してきて弱含みとはいえ、まだ本格出荷時期でなく、少なめ・単価高基調です。同様に西瓜、小玉西瓜も徐々に増量し、価格も段階を追って下げてきます。
輸入フルーツは中南米産が物流上の問題を抱えています。コンテナ船はアメリカ・中国を経由し日本に来ますが、コロナウイルスの影響で中国の港が稼働しておらず、入出船が滞っています。このためメキシコ産アボカド、チリ産ブドウ、エクアドル産バナナなどで品薄を招き、価格も高値推移しています。米国からの空輸も減便で、ライム等で着遅れが出ていますし、この先スタートする米国産チェリーの安定供給に赤信号が灯っています。