■週の概況 第17週 4/20(月)~ 4/25(土)
【全体】
数日と経たないうちにコロナ関連は事態が深刻化しています。月曜日に石川県と金沢市が独自に緊急事態宣言、木曜日には政府が全国に緊急事態宣言、さらに石川県は「特定警戒都道府県」に指定されました。知事は外出自粛要請に加えて休業要請も出す方向です。既に百貨店は地下を除き閉店。シャッターを閉めた街並みが目に付き、人の数が激減しました。しかし緊急事態宣言は出たばかりであり、社会がストップする姿を我々が目の当たりにするのは、これからが本番であるということを覚悟しなければなりません。人が街に出ないことへの対策として、飲食店は一斉に「テークアウト事業」に乗り出した感があります。このトライアルが奏功し、少しでも人々の消費が維持され、経済が回ることを願うばかりです。
青果物の流通は、本当に幸いにも、今のところ順調です。葉物の一部で乱高下はありますが、極端にひっ迫しているものはありません。最近、気温が低下し、日照不足から農産物の生育は鈍め。この時期として増量の度合いは穏やかなので、この週は全体的には保合もしくは若干の弱含みを予想します。
【野菜】
葉茎洋菜類では白菜、キャベツがは変調品目で、白菜は高値基調、キャベツは乱高下が激しく不安定です。小松菜は日照不足による生育不良で強含む予想です。きのこ類は減産体制にあり数量減から強含みとなります。
果菜類はきゅうり・トマトを中心に全体的に弱含みですが、ナスは品薄気味で堅調。ピーマンもこの時期にしてはしっかりしています。太きゅうりは業務需要のウエートが高い品目で、外食産業の需要激減から近年になく安値となっています。
根菜類では、大根・かぶらがここ数日の天候不良から数量伸びず、強含みに予想修正。蓮根、甘藷は残量ひっ迫しており、高値推移で切り上がりも早くなります。筍は九州産が切り上がり地物の独擅場。品質が非常に良いと好評ですが、天気回りが心配です。
【果実】
国内果実は、イチゴと柑橘類が主役を降り、メロン、西瓜が伸ばし、ハウス物が顔を出し始める時季。つまり売場替えが徐々に進みます。メロンはネット系(アンデス、クインシー、アムスなど)やノーネット系(パパイア、キンショウなど)など多種です。りんごはサンふじから有袋ふじに替わりますが、相場は高値が続く見込みです。
輸入果実では、バナナとパインが、産地ミンダナオ島のロックダウンの影響で数量減の単価高となるのが一番の問題点。よってこの週から豪州産ブドウとメキシコ産ハネデューが主役を務めます。シトラス三品は浜在庫がまだ潤沢で問題なし。うち、レモンは業務需要の減少からやや安価です。ミネオラの切り上がりが今季は早そうとのこと。