■週の概況 第19週 5/4(月)~ 5/9(土)
【全体】
例年、GW直前に全体相場は上がり、明けると下がるのがパターンであり、入荷は一部品目を除いて大きな問題はないことから、一応例年通りの展開を見込みます。しかし、ゴールデンウイーク真っ只中といっても前例のない「ステイホーム週間」ですから、消費がどうなるか、GW明けからどう動くかは未知の世界です。今年は人の密集を避けて特売などの集客策を店舗が控えているので、一般野菜が平均して売れる傾向が淡々と続くかもしれません。
気温はぐっと高まり、低温で滞っていた後続産地の生育が回復し、GW以降は全体に増量傾向が顕著になると思われます。一方で筍や山菜類などの季節商材は後半戦から終盤に向かっていきます。
【野菜】
葉茎菜類では依然として高値品目が多いです。特に白菜は茨城産が少なく高値が続く傾向がしばらく続きそう。キャベツは価格の乱高下が日々に激しく、GW後半~明けは反落の番か。ねぎは後続の茨城産が出るまでの間が品薄で高値基調、レタスも数量少なく高値展開です。菜類は気温の上昇とともに生育回復し一時よりも落ち着いてきた感があります。
反対に果菜類はは概ね順調で、連休中は保合、明けて下げを予想します。中でピーマンは堅調でしっかりした価格ですが、胡瓜、ナス、トマトは潤沢です。山菜類ではわらび、カタハ、山ブキが増量する見込みです。
根菜類では大根、かぶらは保合、人参は連休明けからやや弱含みとなる見込み。筍は地物の品質が良く値ごろのシーズンとなりましたが、販売のピークはこの週まででしょう。季節のものではらっきょうがスタートし、徐々に増量を見込みます。蓮根・甘藷は残量少なく強保合です。土物類では玉葱が依然として激安です。
【果実】
国内果実では、気温の高まりから西瓜の需要が増える見込みで数量も潤沢です。メロン類はネット系・ノーネット系など種類豊富に出回り、こちらも引き合いが強まる見込みです。りんごは有袋ふじ中心ですが、単価高のため動きはやや鈍い展開。柑橘では紅甘夏が貯蔵物になり値が上がります。施設物としてはサクランボが順調に増量見込みであり、この週あたりから山梨産ハウス桃も始まるでしょう。
輸入果実ではバナナ・パインがコロナウイルスの影響で産地の作業効率が低下しており、数量確保が困難な状況。数量減の単価高が続きます。アメリカンチェリーが始まりました。当初心配したほど産地原価は高騰せず、まずは無難なスタートですが、品質面ではまだ不安定感があります。米国産シトラスは安定した入荷です。