夏の甲子園中止と純情波乗少年

夏の高校野球が中止になって、30年以上前にやった芝居「純情波乗少年」を思い出した。

「純情波乗少年」
ネヴァーランド・ミュージカル・コミュニティ
1986年初演
作/演出 堤泰之

舞台は広島。
広島高校野球部は、補欠部員のタツヤが起こしたある不祥事により、出場を辞退。
代わりに広島県代表で出た尾道商業は全国制覇した。

芝居はそこに“月から来た男”エルビスが絡み、スペースファンタジー色も絡んで複層化するが、それはともかく、
生活のすべてを野球に費やしてきた東尾ら野球部3年生達は自分の気持ちにどうしても決着をつけられない。
キーワードを一つ上げれば「終わらない夏」。

今回の中止を受けて、全国の高校球児達は気持ちにけじめをつけられただろうか。

ちなみに、この芝居はなんとYouTubeで観られる。
東京の小平高校が1989年の演劇全国大会でやったものがアップされている。
我々がやった3年後にやっていたのだ。

高校演劇ということで、踊りと歌をバッサリ削除してあるのは残念だが、芝居部分はオリジナルにかなり忠実だ。
メイン数名のセリフ回しは、我々のとソックリでびっくりした。
これはビデオを入手して、何度も繰り返し見たのだろう。
とても真剣に取り組んで作ったのがわかり感心してしまった。