年度計画、月間計画、週間計画、日次計画

年度計画、月間計画、週間計画、日次計画

会社では、毎年3月に一年間で達成すべき数量・金額・利益額を設定する。
これを「年度計画」という。
次に、その年度計画の目標値を12ヶ月に割り振る。品目別と担当者別に。
これを「月間計画」という。
年度計画と月間計画は3月までに立ててしまう。

しかし、状況は刻々と変化する。
特に、数か月先の青果物の相場がどうなっているのかは見当がつかない。
だから、毎週末に翌週一週間の販売計画を立てる。
これを「週間計画」という。

「週間計画」は4週分を集めると「月間計画」にピタリ!…とはいかなくても、ほぼ一致するのが“筋”である。
よほど販売環境が悪ければ修正するのもやむをえないが、どこか別のポジションで減り込んだ分は取り返すのもまた“筋”というか“作法”である。
もちろん逆に販売環境が良ければ計画数値をどんどん上回り、貯金を作ることは励行される。

そして、その「週間計画」を達成するために、明日の入荷計画を立てる。
これを「日次計画」という。
当然、月曜から土曜までの「日次計画」を合算すれば「週間計画」にピタリ!…とはいかなくても、ほぼ一致するのが“筋”である。

かくして、上からどんどんドリルダウンする格好で細分化し、一日一日の実績を積み上げていく。
昔に比べれば、社員の意識はこれに沿ったものになってきているとは思う。

しかし、全然まだまだなのである。
“筋”の通った計画になっていない。
例えば、4週分の計画を足しても月間計画を下回っている。
本当は計画を立ててどうクリアーしたか!がポイントなのに、そこに辿りつく手前、スタート地点からして“筋”が通らない数字をもってくることがよくある。

よんどころない悪環境に襲われているから?
確かにそういう時もままある。
しかし、多くはそうではない。
販売環境はそう悪くないのに、計画を立てる人間の意識が行き届いておらず、筋の通らない計画を出して涼しい顔をされる場合の方が多い。
これではいけない。

計画とは作りあげる数字なのに、よく陥るのは、成り行きで落ち着きそうな数字をもって「計画」と称してしまうこと。
ここは口を酸っぱくして社員に問うていかねばならない。
優しく許さず、厳しくするべきところ。
そのために、上司としてのチェックや分析に時間がかかるのはいたし方ない。

そして、あまり悲観的である必要もない。
「計画」を立てること自体はテクニカルなことだ。
なにもここで精神を疲弊させる必要はない。
テクニックは正しい考え方の下、練習すれば通常はできるようになる。

こちらも、最低限、指導する技量を身に付けて販売会議に臨まなければならない。