■週の概況 第29週 7/13(月)~ 7/18(土)
【全体】
梅雨前線の異常停滞により生じた今回の災害は「令和2年7月豪雨」と名付けられました。困ったことにまだ暫らく列島に居座る可能性があります。これ以前から日照不足により野菜の出方は少なく価格は堅調、果実も成りが今一つで品不足気味でした。そこにきて九州地方を中心に大雨が襲ったわけですが、幸いなことに青果物に対して今のところ直接的な被害は報告されていません。したがって極端に数量が減り、価格が暴れる品目は今のところ考えられず、全体的な市況予測としては前週からの流れを踏襲し、全般にやや品薄気味で堅調な相場を維持すると思われます。
品質面は大いに懸念されます。日照不足・雨の影響でたなもちが悪くなり、傷みが出る率が多くなっています。特に今後、気温が一気に高くなると腐れや病気が出やすくなるのでご注意ください。
【野菜】
葉茎洋菜類では、白菜・キャベツは比較的順調潤沢で価格保合。ほうれん草、小松菜など菜類は日照不足による数量減で強保合です。ブロッコリーは供給量多く軟調気味。逆にレタスは強含みの見通しです。ねぎは大分産など雨の影響で収量少なく高値ですが、石川県産夏ネギも出そろってきて品揃えはまずまずです。
果菜類は雨の具合次第で入荷の増減は日々不安定です。胡瓜が強気配なのは後続産地が追いついていないため。かぼちゃも長崎に加え石川県産が出回りますが価格は上げ予想です。トマト、ミニトマトも堅調な相場を維持しそうです。
根菜類では大根、蓮根、さつまいもは増量により価格はやや下げの見込みです。高かった人参も増えて下げますが、例年より高値基調です。馬鈴薯は依然ひっ迫し高値継続ですが、やや疲れが見えてきました。玉葱は香川産が終了し、やや品薄で強含みです。季節物では梅が終了。非常に少なく高値の年でした。赤じそもこの週で終了見込み。梅と裏表の関係にあり、今年は軟調で厳しい販売でした。
【果実】
国内果実はアイテム自体は豊富な週です。西瓜・小玉西瓜がピークとなり価格もやや下げの見込みであり、最悪の蒸し暑さに対抗し消費拡大といきたいところです。メロンは石川も含めたアールス系、アンデス、クインシーなど品種も多い中、ギフト商戦も一段落する時期なのでやや弱含みです。りんごはふじは終盤。個人物で祝など新物が出てきます。さくらんぼは山形産が終盤で北海道産にシフトしてきます。モモは白鳳のピークですが、雨による糖度の乗りが心配されるところです。デラウエアは地元高松産がピークを迎えるのに加え、16日(木)販売よりルビーロマンがスタートすることが決定しました。
輸入果実はこの週も大きな変化はありません。キウイ、チェリーが中心ながら、チェリーは終盤戦となり徐々に減っていく展開となります。