■週の概況 第33週 8/10(月)~ 8/13(木)
【全体】
お盆休み前週にあたるポジションですが、コロナ禍で観光客のキャンセルが再び増加しており、業務需要が落ち込む逆戻りの展開です。帰省する人も例年より少なく、旅行に出る人も少ない。すなわち、石川・金沢は来る人も出る人も少ない盆休みになりそうです。市場経済にとってこの傾向は当然マイナスに働き、消費は例年よりも鈍い展開でしょう。
梅雨が明けて厳しい暑さとなりましたが、青果物は依然として平年より少ない出回りであり、全体に単価高が続いています。特に葉茎菜類は不足気味の品目が多く、果菜類もこの時期にしては堅調です。根菜土物類は産地が北海道産に切り替わったため、これまでのひっ迫感を脱して潤沢感を見せています。
【野菜】
白菜は雨の影響が残り品薄・上げ相場が続きそう。キャベツも例年より少ない上、傷みも出やすい状態です。ネギは前週増えて下げ、この週は保合予想。菜類はほうれん草・小松菜中心に引き合い強くなり上げ予想です。レタスは依然として生育不安定で高値推移。菌茸類も減産傾向により供給量少なく、強含みです。松茸は中国産がピークに入り、今季は豊作で値ごろな価格です。
果菜類では胡瓜は増量目立ち、価格は下げの見込み。ナスとピーマンは品薄感が強く高値推移です。ミニトマトも“もがく”週になるとの予想です。
根菜土物類は北海道産がメインになり、かつてのひっ迫感は収まりました。全体に価格は下げ方向です。ただし7月の高単価と比較して下がるという意味であり、平年比で見ればまだまだ高いレベルです。人参は順調に増え、まだまだ下がりそう。始まったばかりの加賀れんこんは現状は小ぶりなものが多く、キロ単価は例年より高めです。五郎島甘藷は個人物が始まっていますが、共撰のスタートは21日頃からになります。
【果実】
8日土曜日に金沢の幸水がスタートし、地物の梨が本格化です。受粉時期をうまく調節したためお盆需要にウエートを高めて出荷がなされる見込みですが、日照不足や雹害などありシーズン通しての量は少なめと思われます。ぶどう類はデラウエアが終盤に向かい、大粒系にシフトしますが、生育中の病気が散見されており、当初計画よりも若干少なくなる可能性があります。ルビーロマンは順調であり、徐々に増量しながら価格もこなれてくるでしょう。すいかは金沢は終わっており、能登産も終盤に入ります。桃は福島県産中心に、品種も川中島へリレーしますが数量は減少傾向です。
輸入フルーツではアメリカンチェリーがほぼ終了。他の品目の産地構成に変化はありませんが、お盆が終わるとメロン類が増えてきます。