格闘技ファンである。
コロナウイルスでイベントが軒並み中止だった中、ようやく日本の格闘技が再開された。
8月9日にRIZIN.22、8月10日いRIZIN.23と二日連続である。
かつて1990年代後半から2000年代前半にかけての日本は総合格闘技が隆盛を極めた。
その筆頭は「PRIDE(プライド)」。
一躍脚光を浴びたのがヒョードル、ノゲイラ、ヴァンダレイシウバ、ミルコクロコップらであり、日本人も桜庭、吉田秀彦らが絡んで名実ともに「世界最高峰の舞台」となった。
しかし2007年、その興行権がUFCに移り、格闘技の火が日本から一時消えてしまう。
そして2015年、PRIDEの後継大会といえる「RIZIN(ライジン)」が立ち上がった。
残念ながら世界トップクラスの格闘家はUFCに集中し、日本に来る選手の層は薄い。
そこでRIZINは日本人対決を前面に押し出し、新しいスターの輩出をめざした。
その際たる存在が那須川天心であり、朝倉未来・海の朝倉兄弟である。
UFCでも活躍した堀口恭司も健在だ。
層の薄さは女子格闘技にも光を当てた。
RENA、浅倉カンナ、浜崎朱加…。
そして迎えた8月9日のRIZIN.22。
メインは矢地祐介 vs. ホベルト・サトシ・ソウザはソウザが圧倒しての勝利。
矢地よ、このままでは川口春奈とは釣り合わないぞ。
8月10日のRIZIN.23。
メインは朝倉海 vs. 扇久保博正で、朝倉海の完勝だった。
朝倉海は人間的には「ふつうのあんちゃん」だが、一流の格闘家に成長した。
YOU TUBE人気も手伝って、完全にスターとなった。
正直、カードの厚みとしては物足らない二日間。
しかし、それなりに喜びの大きい二日間。
再始動できたことが何よりだったのである。
今後は朝倉海対堀口恭司のリベンジマッチ、那須川天心対元K-1・皇治で、次回大会は満員必至である。
朝倉未来にはベラトールの強者をもってくるか。
また日本の格闘技界が盛り上がる時代になってもらいたい。
日本人はお膳立てするのが得意なのだ。
大晦日は格闘技で締めないとその年が終わらない。