安倍総理大臣が辞任を表明しました。
持病の潰瘍性大腸炎が再発し、これ以上総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断したためです。
7年8ヶ月という歴代最長の連続在任記録を打ち立てたばかりでした。
その辞任会見の内容が物議をかもしています。
質問に立った記者で、総理にこれまでの激務に対する労いの言葉をかけたのは一人だけ。
その態度はあまりに礼を失するだろう、と記者たちを非難する声が高まっているのです。
マスコミは世論を誘導する力を持つれっきとした“権力“であると思っていますが、そこに身を投じるジャーナリストにその自覚のない者がたくさんいるのでは?と常々思っていただけに、今回のことはマスコミにいい薬になったのではないかと思います。
しかし一方で、労わないことは人として最低、というレッテルが貼られ、その後やけに遠慮、萎縮した物言いが目立ってきた感じがするのもどうかと感じます。
政敵である野党議員たちの手のひらを返したような労いメッセージの嵐にも強い違和感を感じます。
本心から労っているのであれば、ご本人だけに密かに伝えればいいのに、なぜTwitterでこれみよがしに?
パフォーマンス色が強すぎて、逆に引いてしまいます。
私は、労ったか労わなかったかは別になんとも思いません。
問題にしたいのは、なぜにこんなにマスコミは質問が下手なんだ?ということ。
特に、政権に対して批判的なマスコミの質問は、「これ言っとかなきゃ!」的な自己満足のレベルに感じました。
このタイミングでしか聞けないことがあるはずなのに。
珍しくプロンプターを使わっていない会見となり、“素”の考えを聞けるチャンスだったのに。
質問を考える時間は十分にあったのだから、もっと練り込んだ質問を期待したかったです。
最後に、台湾のトップお二人からのメッセージには私なりに感ずるところがあったで、付記します。
蔡英文総統
安倍総理は在任中において台日関係に多大なる貢献をされ、今後どんな立場においても台湾にとってもっとも大事な友人であります。これからも、ともに台日関係をさらに強化していきたいと思います。どうぞお体を大事に、治療によって体調が万全になるように祈っております。
頼清徳副総統
安倍首相の辞意表明を名残惜しく思います。在任中の台湾への支援により、台日友好が更に深まったことに感謝いたします。今はご健康が一番大切です。辞任後ゆっくり静養され、回復された後、直接お目にかかる機会があることを願っています。