ここ最近、山本部長が講師になって「若手研修会」が開かれている。
4月から数ヶ月間は会社の仕組みや市場の基礎知識についての勉強だったが、7月からは営業として一人立ちできるように、商品提案をシミュレートする実習型の内容となった。
山本部長自らが構築してきた内容に加え、青果流通コンサルタントである本田茂氏の企画提案フォームを利用しての商談用紙作りの実践講座である。
経営コンサルに報酬を払ってでも社員研修をする、までは腹をくくれないお家の事情があるともいえるが、手前味噌ながら、山本部長の指導内容は一流の域である。
彼には本当にご苦労ではあるが、これからもよろしくお願いしたい。
まだまだペーペー。
何かを任せるには時間がかかる・・・
我々は、若手に対して、根拠なくそう思いがちだ。
しかし、こうして模擬的にでも何かをやらせると初めてきがつくことがある。
Aくんは、まだ知識は乏しいが、質問することに対して“ちゃんとしゃべれる”。
これはとても大事な能力で、知識など後からどれだけでもつけられる。
ちゃんと受けこたえできるかどうか商売上も極めて重要だ。
Bさんは、本当は付け焼き刃でペラペラの内容の提案しか言っていないのだが、みょうに語り口に説得力がある。
これは才能だ。
ペラペラな内容など、後からいくらでも厚みを増せる。
この人が言うとなんかそれっぽく感じるな、と思わせることは大いに武器になる。
そして、できれば近いうちに実践、ではなく実戦に移りたい。
今まで我が社では、練習→試合→練習→試合 というモデルがなかった。
天才や救世主を待っていても空から降ってこない。
ヘッドハンティングしようにも、今の我が社に来てくれるお人好しなどいないのだ。
だから自前で育てる。
もちろん、教える人間の度量が一番問われる。
ここは自分自身が肝に命じ、自分自身が研鑽を積むべしだ。
これを続ければ必ず成果は出る。
そう信じて弛まず進んでいこう。