青果物の週間情報 【2020-W39】

■週の概況 第39週 9/22(火)~ 9/26(土)

【全体】
 Go toキャンペーン等もあって街中の賑わいは戻りつつあります。宿泊業は久々にお客を迎えるのに忙しそうです。新政権の発足も「新しい時代の始まり」と捉え、人々の受け取り方は概ね好意的。小売業では新店オープン、リニューアルオープンなどが相次ぎ、閉塞感を打破せんとする意欲的な動きが見られます。4連休の消費は今までより活発になることが期待できます。
 青果物の市況は、連休需要で直前に価格をグッと上げた品目は連休明けには落ち着きを取り戻すでしょう。前週からの雨模様で一時的に減少するものはあるものの野菜の量は概ね順調であり、平年より安めの品目が多いと予想されます。朝夕肌寒さも出てきて、今後は白菜、ほうれん草、ブロッコリー、菌茸類全般、いんげん、大根、里芋など煮炊き商材が増量してくる時季であり、価格的にも平年並みの品目が多くなる見込みです。果実は極早生みかんが始まりましたが、全体的には依然数量が少なく品薄傾向です。

【野菜】
 白菜は潤沢安値感ある反面、キャベツは堅調です。ねぎは前週高騰しましたが、この週は落ち着いて元に戻る見込みです。ほうれん草は小強いままですが、小松菜は割安感あります。ブロッコリーは今は少なく強含みですが高値感が出るほどではなく、下旬より珠洲から始まる地物のシーズンとなります。レタスは今まで低調でしたが今後減少し、価格も浮上するでしょう。アスパラは切り上がりが早い見通し。菌茸類は全体に需要が上がり、価格も強含みとなります。
 果菜類は全体的に堅調な週となりそう。顕著なのはミニトマトで、今までの超安値からは脱却し平年並みに戻します。きゅうりは前週まで高値でしたが連休明けからは下げでしょう。ナスは安値でナヤミに入った前週でしたが、この週は各産地ボリューム少なく、堅調に推移するでしょう。豆類はいんげんを筆頭に少なく、平年より高値推移です。
 根菜土物類はかぶらが少なく若干高いものの、その他の品目は潤沢安値です。大根は気温低下で需要が高まる時季であり、28日頃から地物も始まります。安値の人参は低迷からようやく脱する気配ですが、特に太物比率が低く引き合いが高まりそう。れんこん、甘藷は安定した価格帯で動きも非常に好調です。馬鈴薯は潤沢であり、気温低下で需要も高まりつつあり、売り込みやすいタイミングです。玉葱はそれ以上にハイペースでの入荷であり安価で特売にもってこいです。

【果実】
 国内果実では極早生みかんがスタートしました。福岡県産と佐賀県産が中心です。収穫前の降雨の影響で酸度がやや低めの始まり。台風の影響等でみかん全体のシーズン流通量は昨年比90%というのが現時点での見通しです。メロン類では石川アールスがピーク。同産地はその翌週には数量が激減すると思われるので、この週が売り時となります。りんごは青森県産サンつがるがメインです。長野県産秋映のスタートが待たれますが、この週末に入るかどうかは微妙です。梨はあきづき中心の販売です。やはり例年より数量は少なく、南水は終盤、豊水・加賀しずくは早々と終了となりました。いちじく、栗は数量は多くないながらも継続的に入荷します。ブドウはルビーロマンは終盤戦ながら長野の巨峰、山梨のシャインマスカットを中心に大粒系のピーク期を迎え、果実販売の中心となります。
 輸入果実はここまで国内果実の陰に隠れる存在でしたが、国産がおしなべて品薄単価高であるため、今後前面に出てくるでしょう。とくに販売を牽引するのはキウイであり、潤沢・安定な入荷を見込みます。ただしゴールドは今後比率を下げてきます。ブドウは徐々に増量傾向ですが、本格展開は10月になってから。アボカドは少しずつ入荷量が減少傾向となります。