■週の概況 第40週 9/28(月)~ 10/3(土)
【全体】
4連休で金沢は賑わいましたが、それが明けてちょっと一服。気候もグンと秋めいて涼しくなり、コロナ禍さえ再燃しなければ“新しい秋の日常”がやってきた印象です。一雨ごとに気温が下がる時季となり、この週は冷え込みを感じる回数が増えそうです。暖を取れる料理への需要が一気に高まり、鍋物商材は動きがぐっと良くなるでしょう。幸いにも該当品目は増加傾向なので、値ごろ感を保ちながら量を売り込める展開が期待できます。
ただし北海道や東北は雨続きで、生産量の伸びはそう大規模ではありません。台風12号による産地被害はほぼ心配のない状況ですが、輸送面で若干の問題が出ており、週の前半は入荷量が不安定な品目が出ます。野菜は全体的には前週に比べやや軟調な動きとなるものの、極端に高いものも安いものもなく、相場はまずまず平年並みで推移するでしょう。果実は依然として平年より数量少なく、全体的に高値基調が続きます。
【野菜】
白菜は増量安値の流れですが、需要期に入り動きは好調で、この週はほぼ全スーパーで特売企画が入っている模様です。ねぎは数量が回復し、前週の高値からかなり値を戻すとともに、需要期で動きも良くなるでしょう。菜類も増量し、高値だったホウレン草も平年並み価格に落ち着く見通しです。反対にレタスは長野産の切り上がりで一気に品薄に転じ、単価高となる気配があります。菌茸類も動きが活発化し、今後の販売拡大が期待されます。松茸は国内産が遅れており、この週も外国産のみの入荷となりそうです。
果菜類は堅調な品目が多いようです。きゅうり・ナス・トマト・ピーマンなどはおしなべて平年より数量が少なく、やや高値基調。特にトマト・ミニトマトはこの週さらに上げる見込みです。豆類も山形・長野などの出が少なく、堅調な相場を維持します。
根菜類では冷え込みにより大根の動きが好調になり、火曜日売りからJA金沢市産も始まって重点商材となります。さつまいも・蓮根の動きも良く、地物の煮炊き商材は売り込み甲斐のあるタイミングとなります。一方で馬鈴薯と玉葱は低価格ながら今一つ重たく、白菜・ネギ・大根などの先発隊の消費が伸びて値を上げるような展開になれば動いてくるものと思われます。
【果実】
国内果実では極早生ミカンが当初心配されていたほどの酸味の少なさ・水っぽさもそれほどでなく、平年並みのスタートを切りました。この週は長崎県産も加わり、シーズンが本格化します。梨はあきづき中心ながらやはり数量不足であり、高値品薄の展開です。りんごは長野県産が一時切れていましたが、遅まきながら秋映がこの週よりスタートします。メロンは静岡・北海道産はもちろんあるものの石川アールスが大玉傾向で一押しです。ブドウ類は長野県産の巨峰・シャインが中心で、ルビーロマンは最終盤で少量です。柿が徐々に本格化し、和歌山刀根早生、福岡と岐阜は西村早生、愛知筆柿でいずれも平年並みの作況です。季節物としてはイチジク・栗がそれなりの入荷です。
輸入物はあまり変化のないタイミングで、バナナとキウイを定番として、赤と緑の種無しぶどうが増えてきます。