金沢だいこん始まる

金沢産の秋冬だいこんが始まった。

市場での販売は明日からだが、本日、出荷作業に追われるJA金沢市砂丘地集出荷場にお邪魔した。

金沢市の下安原・打木は水はけの良い砂丘地で栽培する大根産地である。
この地区は夏には西瓜を作る農家が多い。
石川県では農業産出額№1が西瓜で№2がだいこんであり、若手の後継生産者が一番充実して揃っているのもこの地区。
つまり名実ともに石川県内最大の産地であると言ってよい。

生産者のみなさんはお揃いのポロシャツで出荷作業に大忙しだった。
生産者代表の安田憲昭部会長は、生産現場と市場流通を双方知り尽くした恐るべき人物である(笑)。
というのも、生産農家の跡取り息子に生まれ育ちながら、20代、30代はうちの社で主に果実売場で働いたキャリアを持つ。
40歳前後で親の跡を継ぐため農業に戻った格好だ。

なので、市場流通の存在意義も問題点もよく知っている。
今でも貴重なアドバイスをしてくれる大切なパートナーだ。

「今年は8月の干ばつと猛暑、9月の日照不足で気候が激変し、水の管理に本当に苦労した」と引き締まったボディーで語った(笑)。
(実は、シャッターを切る前に『腹を凹ませるからちょっと待って』と言われている。)

このだいこんは「金沢そだち」というブランドにも認定されている。
10月中旬がピーク、11月半ばまで続く。

この地は砂丘地であり、スイカの後作として産地化が進んだ。
かつては打木源助だいこんが主流だったが、昭和50年代より、形状の揃いが良く収量性も高く病気にも強い総太系の品種に変わり、現在に至る。

近年はわが社の対応が悪かったのか、大阪市場への出荷の方がはるかに大きくなった。
地元の産品は地元で売るのが本道。
シェア奪還に向けてわが社も嶋田統括部長自らが担当となり、販売していくことに方向転換した。

1ヵ月半の短期決戦、気合を入れて取り組んでいく。