■週の概況 第41週 10/5(月)~ 10/10(土)
【全体】
Go To Travelの効果もあって、人の動きは以前より戻った感がありますが、市中の賑わいは土日に限定されるようです。ビジネス上の会合・宴会・人の往来は少なく、平日の経済活動はまだまだ本調子ではありません。こうした社会情勢を反映し、消費はやや重たい状況が続いています。秋冬野菜の出方がやや鈍いため、相場はそれなりにもっていますが、動き自体は今一つというのが現況です。
この週はゆるやかに産地移行が進み、また、きのこ類など秋ならではの食材も顔を出します。前週は残暑根強いものがありましたが日に日に気温は下がり、煮炊き商材の動きが良くなることは必定。それほどひっ迫するものもだぶつくものもなく、全体的に価格もそれなりの一週間となる見込みです。
【野菜】
白菜は長野県産が供給力を維持し潤沢ですし、需要も高まるので売り込み時。ネギも地物が増え、需要期と相俟って活発な動きとなります。ほうれん草など菜類はまだ本格出荷を見ず、この週は保合か。レタスは要注意で、長野県産切り上がりにより品薄単価高の気配です。きのこ類が楽しみな週で、地物の芝茸・原木なめこなど秋ならではの食材が楽しめそう。ただしまだ本格的ではなし。マツタケは国内産も出始めて増加傾向ながら、今年は短期決戦型(一時に出て早期に終わる)のではとの産地側の声が聞こえます。
果菜類は動きはやや鈍い印象です。堅調だったキュウリはさすがに高値疲れで下げ予想。ミニトマトは主力産地が終盤を迎え品薄単価高になる見通しですが、毎年この時季の傾向ではあり想定の範囲内と言えそう。
根菜土物類では、大根は金沢産がピークに入り、中能登地区からの出荷も始まって動きが活発になるでしょう。気温低下により需要も高まって、売り込み・PRするには絶好のタイミングとなります。一方、かぶらは青森中心ながら量が増えず、堅調高値感が維持さそうです。人参は保合予想ですが、太物が少ないため大サイズはもがきそうです。牛蒡も同様に太物が不足気味です。蓮根は順調で価格もやや下がり一層売りやすくなる一方、さつまいもは掘り込みが佳境になるため出荷数量自体はやや減る可能性もあります。馬鈴薯・玉ねぎは潤沢で保合で進むでしょう。
【果実】
国内果実では極早生みかんと柿の存在感が増してきます。極早生は福岡・長崎中心で順調な入荷です。柿は和歌山の渋柿が中心で刀根早生のピーク。福岡は西村が終了し、少し間を空けて次の甘柿品種に移る展開です。梨は全体に少ないまま、あきづきも最後の週となり、終了へ。新潟県産新高など他県産は続きます。りんごは長野秋映、青森早生ふじ中心の中、石川県産秋星が10日からスタートします。地元ブランドとして更なる認知度アップが期待されます。ブドウではルビーロマンがこの週でほぼ終了。巨峰も減少傾向となります。その他イチジク・栗などはやや少量ながら入荷を継続します。
輸入果実ではブドウが増え、国内産が減少するのをカバーします。キウイはゴールドが終盤となり大玉を中心に切り上がりを迎えます。今まで供給過剰気味だったアボカドは数量が絞られ、今までよりも単価が上向きます。柑橘系では南アフリカ産シトラスが終盤になり減少し、南米産が中心となります。