■週の概況 第46週 11/9(月)~ 11/14(土)
【全体】
関東・九州など、これからメインとなる産地の生育状況は概ね順調であり、今後は潤沢な入荷が見込まる。今日まで暖かい日が続き、秋冬野菜に対する消費が今一つのところにきて、入荷が増量傾向となれば、価格は当然下押しとなる。この週、価格浮上が見込まれるものはほとんどなく、多くの品目が下げる展開となるだろう。また、カニが解禁になると注目はそちらに集まり、青果物は地味なポジションに追いやられる。例年のことながら、12月上旬まではこのマイナス要因にも付き合わなければならない。
好材料としては、寒気が南下して冷え込みがきつくなり、季節の進みを感じられるようになること。寒い時季はしっかり寒くなってくれることが消費拡大には大切である。鍋物需要が高まり、これまでパッとしなかった重量野菜に動きが出てくることが期待できる。
【野菜】
葉茎菜類は弱含みの品目が大勢だ。白菜は長野産終了で底上げしそうだが、ここまでの低迷が若干緩和される程度。キャベツは愛知産主体に長野の残量+地場産加入でだぶつき気味である。ネギは関東産主力に地物・一本太ねぎ等も加わる。ほうれん草は関東九州産の潤沢な出回りで下げる見込みで、小松菜も連動して弱含みとなる。ブロッコリー、レタス、アスパラなど洋菜類も軒並み下げる見通しだ。
菌茸類は増量を果たしながら、まずまず堅調だろう。椎茸は菌床物に加え、わずかながら原木物が出てくる。自然きのこはほぼ終わりだが、原木栽培のなめこは順調に出てくる見込みである。
果菜類・豆類も全体に弱含みである。特に胡瓜やピーマンは下げ幅が大きいかもしれない。トマトは想定より出方が鈍いこともあって保合予想だ。
根菜類は保合の予想。大根は石川産から千葉産に主力がスイッチし、中能登産、源助大根なども加わって順調に出る。人参は岐阜産の生育が大きく遅れているため、端境が生じており価格は堅調。蓮根、さつまいもはまずまず順調で価格も値ごろである。
土物類では、馬鈴薯は北海道産の数が昨年より少なく、やや上げの展開。対して玉ねぎは供給過剰気味に連日入荷しており、先の長い安値低迷に入っている模様。
【果実】
国内果実は早生みかんがピークである。今季は大玉傾向で中心サイズはL。食味は良く動きはまずまず好調だ。メロンはクラウンが小玉傾向ながら品質上々で好評である。りんごは長野がサンふじに切り替わり保合、青森は早生ふじで下げの見通しだ。柿は、和歌山産が終了し高松の紋平、内浦の平核無など石川産が中心になり、富山のアンポ柿といった干柿の出荷も始まる。イチジクや梨はほぼ姿を消すが、ラ・フランスなど洋ナシが順調な入荷となる。
輸入果実はアイテム自体は変化なし。バナナ・パインはフィリピン産中心に順調な入荷である。グレープフルーツはメキシコ産中心に12月から始まるフロリダ産につなぐ。オレンジは豪州、レモンはチリ、マンゴーはブラジルと国際色豊かに入荷。アメリカ産ブドウは国内産ぶどうの減少分を埋めるべく潤沢で高品質なものが入ってくる。