青果物の週間情報 【2020-W47】

■週の概況 第47週 11/16(月)~ 11/21(土)

【全体】
 今季は台風被害がなかったため、全国的に露地物の青果物は潤沢である。特に重量野菜の大根・白菜は、需要期に入りながらも専業農家から家庭菜園に至るまであらゆる場所で採れているためにだぶつき感が強く、安値が顕著になっている。この週に価格を上げそうな品目は見当たらず、すでに十分下げた感のある葉茎菜類全般は保合、堅調さを保ってきた果菜類は弱含みとなる。果実ではみかんは保合、量が増えてくるりんごや柿はやや弱含みの予想だ。
 季節が冬へと進むにあたり、コロナの第三波襲来の恐れが高まってきた。再び巣ごもり傾向に戻るのか、Go to イート回数券の効果が出てそれなりに経済が回るのか、先を読みのが難しい状況が今後も続く。

【野菜】
 葉茎菜類は総じて安値低迷で苦しい販売環境である。白菜、キャベツ、小松菜、ブロッコリー、レタスなど潤沢安値感強し。ねぎ、ホウレン草は比較的動きはいいようだ。ふきが年末に向け徐々に増量。生産量及び消費量の減少品目だが、季節感を訴えたいところ。菌茸類はまずまずの動きで、原木椎茸等も徐々に増加を見込む。
 果菜類は全体的に弱い。胡瓜すでに大きく下げ切った感もあるが、比較的堅調だったトマト、ミニトマト、ピーマン、ナスはこの週も弱含みである。
 根菜類では大根が大きく供給過剰である。全国的に豊作かつ消費が伸び悩んでおり、安値低迷がしばらく続きそう。人参は岐阜産が大きく遅れて端境期が続くが、価格はそれほど跳ねない。蓮根、さつまいもは地物中心に弱含みだが、太物は少なく堅調である。里芋は福井中心に今季の生育は良く、順調な入荷となる。馬鈴薯は昨年より少なく、強含みの展開。玉葱は依然として安値で供給過剰気味である。

【果実】
 国内果実は完全にみかん、りんご、柿の三本柱である。早生みかんは福岡・長崎中心に徳島、愛媛など各産地からの入荷。今季は大玉傾向でS級は少ない。りんごは青森が早生ふじ、長野がサンふじ中心となる。柿は高松紋平、能登個人の平核など生食に加え、富山アンポ柿の干柿が増えてくる。11月下旬にはころ柿も個人物からスタートする見込み。山形県産ラ・フランスも潤沢に入荷する。
 輸入果実の品目構成は前週から変わらない。しばらく少量高値だったバナナは産地状況が少しずつ改善し、徐々に数量が伸びてきた。グレープフルーツはメキシコ、オレンジはオーストラリアが中心。キウイはゴールドがほぼ終了の見込み。ぶどう類は国内産の切り上がりを補うべく、アメリカより各色のシードレス種が入っている。