数は力なり 金は信なり 利は未来なり

タイトルの格言を自作した。

数は力なり、金は信なり、利は未来なり
(かずはちからなり、かねはしんなり、りはみらいなり)

「数量は会社の力を示す。金額は会社の信用を高める。利益は会社の未来を作る」という意味だ。

会社の会議は「数量増やせ、売り上げ増やせ、利益を確保しろ」が決まり文句である。
だが、全てを計画通りに達成するのは難しいことだ。
数量をやれば金額がダメと言われ、金額をやれば利益がダメと言われ、利益をやれば数量がダメと言われる。
営業社員にとっては永久に褒められない無限ループに入った気分だろう。

私は昔、勤めていた会社の重役に聞いたことがある。
数量、金額、利益で一番大事なのは何かと。
重役の答えは「全部大事」だった。
その時は答えになっとらんだろうと納得できなかった。

しかし、数十年経ち自分も経営者の端くれとなった今、「全部大事」と答えた心情もわからなくはない。
何とか、社員にうまく伝えることはできないかと思い考えたのが冒頭の言葉だ。

数は力なり。
金額は相場に左右される。結局、その会社の力を示すのはどれだけものを動かしたのか、の数量に現れる。

金は信なり。
対外的に会社はまず年商の大小で評価を受ける。
近年は昔よりその価値観は薄まったと思うが、会社の規模を表す一番の指標だ。

利は未来なり。
利益がなければ、会社は存続できない。
会社が発展するには儲けが必須。
社員を経済的に豊かにできるのも利益あってこそ。

三つで一番大事なものは明らかに利益。
だが、利益至上主義に陥ると守りに入り萎縮するのも人間の常だ。
「利益率」はあくまで目安であって、大事なのは「利益額」である。

利益が会議であまり机上に乗らないのは、把握が数量・金額に比べてし辛いからであろう。
だが、真っ当な会社ならば、その数字をちゃんと管理しなければならない。
社員一人一人まで。
私は会社の体質をまずはそこまで高めたい。