野菜がえらいことになっている。
平均単価は過去5年で最低。
特に重量野菜と呼ばれる大根、白菜、キャベツが安い。玉ねぎもずっと安い。
ブロッコリーはもっとひどい。
今年は台風が襲わなかったこともあって、地元産が爆発した。
予定の数倍の量が一気に出てきた。
売れ筋のサイズはまだしも、小粒すぎるもの、大粒すぎるものは値段がつかない。
我が社の直営農場も収益計画がかなり狂った。
見込み単価の6割の単価では作れば作っただけ赤字だ。
農協は、12月に入ってからも出荷が欲しいので、新規生産者には秋口に定植するよう指導してきた。
それがこれから出てくる。
値段がつかないかもしれない。
農協の指導のもとに栽培してきた生産者は怒っている話も聞こえてくる。
農協も悪気があったわけではもちろんない。
こんな自体になることは誰も想像できなかった。
これだから農業は難しい。
もう、これでブロッコリーを作るのはやめた、という農家も増えている。
しかし、おそらく来年は逆になる。
我慢して来年も作り続ける農家は来年は良い値で売れる可能性が少なからずある。
農家は2〜3年周期で考えなくては。
裏・裏を言ったら目も当てられない。
だが、野菜のような欠くべからざる生命産業は、作り手の収入は安定させるべきではないのか。
今年は散々だ、来年もどうなるかわからない、では安心して物作りに専念することはできない。
やはり、日本の農政は曲がり角に来ている。