ここは石川県能登の穴水町である。
ファーム菜四季・穴水農場のアスパラガスハウスがある。
今までJAおおぞらさんの配送センターの2階を事務所に借りていたが、ちょっと遠くて便が悪いため、圃場の中にプレハブ小屋を建てることにしたのだ。
施工はJA建設エナジーにお願いした。
その完成引渡し会が今日あった。
本当はもっと前に出来上がっていて、12月15日を引渡しの日に設定していたのだが、その日にかなり雪が降ったので中止にした。
その際の大雪の名残が写真である。
今日までに何度が雨が降ったので雪の量はガクンと減ったそうだが、それでもこれだけ残っている。
15日はハウスのかなり上に迫るまで積もっていたらしい。
ハウスが潰れないよう数日間は雪かきに追われた。
能登と加賀ではかくも環境が違う。
18日に行われた原木椎茸「のとてまり」の出荷は、初日以来パタンと止まってしまった。
椎茸を栽培している中心地は能登の山であり、ここよりもさらにさらに雪が深い。
今は雪が深すぎて、そこに入っていくことすらできないのだ。
この時期の大雪は近年珍しい。
今は一旦落ち着いた感があるが、農場長の河端さんは、今季はかなり降る年になるのではと読んでいる。
降る、降らないで、できる作業はまるで違うので、その年の気候がどうなのかは農業にとっては一番気になるところだ。
ところで、冷え込みがきつい季節、金沢と能登を車で往復するのは怖い。
路面が凍結するのだ。
スリップ事故の恐怖は、経験した者でなければわからない。
もう25年ほど前になるか、人を後部座席に3人乗せ、雨の高速をかなりのスピードで飛ばし、事故を起こしたことがある。
スリップして制御を失い横滑りし、トラックの横っ腹にぶち当てたのだ。
乗っていた車の左前方部は大破。
相手がトラックだったからいいクッションになったのであり、
縁石にぶち当たっていたら命がなかったかもしれない。
あの時の数秒間は今でも脳裏に蘇る。
先日はあまりに野菜が安いので、雪でもドカンと降ればよい、と書いた。
しかし、実際降られると大いに困るのだ。
本当に私のその場の感情は軽薄である。
ある程度穏やかな気候で落ち着き、農業がやりやすい環境になることを願うばかりである。