大腸内視鏡検査

昨年の12月に実施した人間ドックでCEA値が高いという結果になった。
CEAとは腫瘍マーカーの一種で、これが高いと甲状腺、肺、大腸、膵臓などに癌が疑いがある。
2年前の検査でも高く、この時は甲状腺を追検査したものの異常は見つからず、このまま次の健康診断まで様子を見ることになっていた。

今回もCEA値は高いまま。いや、前回より少しだけまた高くなった。
そこで追加検査として大腸の内視鏡検査を行うことになったのだ。
本当は大腸検査は人間ドックで一緒にやれるはずだったが、「今はコロナ禍でできません」というちょっと意味不明の事情によりできなかった。
(コロナと内視鏡検査と何の関係があるのだろう?)

今日は会社を休み、朝からモリブリップなる下剤を2リットル飲み、腸内を綺麗にした上で金沢医療センターへ。
午前中は造影CTで体を輪切りにしたような画像でリンパ筋腫をチェックした。
しかし異常なし。

午後から大腸内視鏡検査に臨んだ。
結構苦しく、痛く、気持ち悪い施術であることは知っているので、麻酔で眠らせてもらうようお願いした。
でもなぜか毎度途中で眼が覚める。
今回もだった。
眼覚めを言うべきかいつも迷う。
クリスマスに親が深夜、そっと部屋に入ってきた時目覚めてしまい、そのまま寝たふりする子供に近い心境だ。
起きると相手をがっかりさせてしまうのではと思ってしまう子供ながらの気遣い。

だが私の場合は起きたと言って医者をがっかりさせるわけがない。
ただなんとなく遠慮してしまう気の小ささだ。

寝ているはずの私に対し、担当医は容赦無く大腸カメラをグリグリこねくり回しているような気がする。
「眼、覚めました」と言えばもうちょっと優しくしてくれるのではないだろうか。
次回からは正直に言うようにしよう。

どうでもいい話はもうやめる。
大腸内視鏡検査でも異常は見つからなかった。
さて、これからどうするべきか。

担当医さんは「普通はこれ以上何もしないが、心配ならばPET検査をする手がある。だが、重大な癌の疑義がないので保険は効かず、10万円くらいの全額自己負担になる」とのことだ。

私の同級生の消化器内科の太田肇くんにアドバイスを仰ぐと、君は立場が立場だろう、10万円をケチって重大なものを見逃すべきではないと進言してくれた。
それほどの立場でもないが、言わんとすることはわかる。
いずれ近いうちにPET検査なるものをすることになりそうだ。

医療を受けるのに、この場合は保険が効く、この場合は効かない、という線引きについてはよく理解できない。
が、母にせよ妻にせよ、重篤な病気の治療がそれなりの負担で済んだ恩恵も経験済みだ。
自身の場合は、ちょっと割高だなぁと感じるものの、こういうこともあるのだと思うことにする。