■週の概況 第5週 1/25(月)~ 1/30(土)
【全体】
前週までは降雪で物流トラブルが頻発し、入荷に波があったが、その影響は解消された。北海道産芋玉も順調な入荷に戻っている。寒波で遅れていた生育も回復し、この週は一気に増量する品目もありそうだ。
一旦暖かさが戻り、鍋物にも少し飽きてきたのと相まって、人々は春を感じさせる食材へ嗜好を変える傾向が強くなる。売場もこのタイミングを捉え、一気に春商材を前面に出す構成に切り替える店が多いようだ。春商材といえば豆類、山菜類、新玉ねぎ、新じゃが、春キャベツなど。サラダ向け野菜の動きも良くなることが想定される。
【野菜】
白菜は気温の上昇による需要減+出荷増で下げの予想である。キャベツは春系のシェアが高まる。ネギは高値疲れから下げの見込み。菜類、ブロッコリー、アスパラは増量し売りやすい価格帯になる見込みだ。きのこ類は産地正月休みの兼ね合いで出荷の谷が来て減少傾向だが、能登の原木椎茸は逆に潤沢に出てくるだろう。
きゅうりは恵方巻の需要が出てくるため強含みである。トマトは低調ながら気温上昇により動きが好転することに期待。豆類は鹿児島からソラマメや実えんどう、静岡から砂糖えんどうなど増量する。
大根では千葉のトンネル栽培物「さわやか大根」の入荷も春を感じさせる。レンコンは積雪の影響もなくなり潤沢に出てくる見込みだ。甘藷は県外物が増量し全体の相場は下がるだろう。馬鈴薯は堅調な中、長崎県産が終了し、鹿児島離島物が始まる。静岡県産新玉葱の入荷が始まっており春商材としてサラダにも向く。
【果実】
国内果実では、いちごは依然として数量が順調である。みかんは長崎県産の残量がわずかとなり、全体的にやや品薄感が出ている。中晩柑はいよかん、デコポンを中心にぽんかん、せとか、八朔、甘夏など種類豊富だが、まだ気温が低いので酸味の強い品種は動きが鈍い。きんかんは鹿児島から増量し潤沢な入荷予定だ。りんごは青森から順調な入荷。メロンは業務不振から例年より単価安である。
輸入フルーツは全般に順調な入荷である。品揃えに大きな変化はないものの、巣ごもり需要からアッパー商品の動きが好調であり、一例にパインの高糖度もの「ハニーグロウ」などこだわりのある商品を取りそろえるのが効果的なようだ。