1月15日の大腸内視鏡検査の続きである。
友人の医師、敦賀病院の院長・太田肇くんの薦めにより、金沢先進医学センター(KadMedic)でPET検査を受けた。
KadMedicは金沢大学附属病院の横に併設されている先進医学の検査機関だ。
石川県で最先端のPET検査機器を配備している。
優しくも太田くんが午前10時10分に予約を取ってくれた。
自宅から徒歩で10時に着くと、受付の可愛いお姉さんが検温した。
非接触式体温計のボタンをピッと押し、クスクスっと笑って「低いですね」と言った。
えっ?何度です?と聞くと、34度ですと言ってまたクスクスっとした。
そんなバカな!と私が言うと、冷えたんですかね、と言ってまたまたクスクスした。
計り直さなくてもいいのかと心配だったが、その可愛らしさに私は大いに癒された。
KadMedic恐るべし。
そんなことはどうでも良い。
短い問診の後、すぐにブドウ糖の注射を打った。
ブドウ糖が体のどこに集まるかを検査し、癌などの悪性腫瘍を探すのがPET検査だ。
注射して1時間、休息をする。
糖を体に行き渡らせるためだ。
その待ち時間がえらく退屈だった。
薄暗い照明の待機室で横になって待つのだが、本を持ち込もうとしてNGと言われた。
全く何もすることなく1時間を過ごすのがこれほど苦痛とは。
最近はスマホなどいくらでも暇つぶしが効くので、いつの間にか何もしない、ということができなくなってしまったようだ。
最近取り組んでいる瞑想で1時間を費やそうと試みたが、30分が限度だった。
その後の検査もCTIで寝たままだったから、結局都合3時間に渡り、ただ横になってじっとしているだけとなった。
もっと瞑想に熟達すべきだ。
それも今はどうでも良い。
PET検査の結果、異常は見つからなかった。
先生はCTIの画像を見せてくださったが、体内でブドウ糖の集まった部分を示す真っ黒な箇所は、脳みそと腎臓と正気に集中しており、これは正常を示すものだった。
CEAの標準値は5以下に設定されているが私は12~14で高い。
先生によると、体質によって元々高い人もいる。
中にはCEA値が3桁の人で癌ではなかった人も診たことがあるそうだ。
先生は、今後の検査で20ぐらいに跳ね上がれば再度疑う必要はあるが、15前後で落ち着いていれば気にする必要はないだろう、との助言をくれた。
そして太田くんから言われていた通り、この検査は保険が適用されずの100%全額自己負担で10万円超を支払った。
高額だったが、10万円で安心を買ったということだ。
そう。
まだまだ家族を守り、会社に貢献したいから、今はまだ死ねない、と思う。
PET検査も万能ではないが、病気の可能性はかなり少なくなった。
10万円が惜しいなんてチョロいこと言うな、と諭してくれた太田くんには感謝している。