子会社である「ファーム菜四季」の穴水農場では、石川県のファンド事業を利用してアスパラガスの産地化に取り組んでいる。
計画ではハウスを10棟建て(現在はまだ8棟)、アスパラガスを育てる。
地元の農家の担い手を募集し、管理してもらう。
ファームは使用料や手数料を徴収するが、できたアスパラの収益は担い手のものだ。
これで能登地区におけるアスパラの生産拡大、穴水の担い手養成、本社丸果の取扱高アップを図る。
一石二鳥三鳥の思惑だ。
だがアスパラが収穫できるようになるには時間がかかる。
順調にいって3年だ。
アスパラガスは野菜のなかでも珍しい多年草で、2年間はひたすら根っこを育てる。
根っこは太い貯蔵根となり、養分を蓄えて株が大きくなっていく。
3年目からようやく収穫できるようになる。
その後はひとつの株で10年以上も収穫できるので、2年間は我慢我慢だ。
昨年育てた茎部分はなんと!バーナーで燃やす。
写真のように、後には黒焦げの茎の残骸が残る。
しかし根っこはちゃんと生きている。
根からまたアスパラの芽を出すのだ。
食べてみた。
うまい。
生でかじってもシャキシャキと歯触り良く、甘みもある。
だが、今年はこれは全部切って捨ててしまう。
もったいない!?
いや、ここは涙を飲んで切って捨てる。
これを育てては養分が取られ、肝心の根に栄養分が行き渡らないのだ。
素人の私にとってアスパラ作りは不思議なことだらけだ。
今のところ、行程は順調らしい。
数年後、石川県能登地方のアスパラ産地の一角となることを目標に今は準備期間の真っ最中である。