大阪屋ショップの社長は熱かった

ひょんなことから、富山県のスーパーマーケット・大阪屋ショップの平邑秀樹社長が同スーパー青果部の従業員たちに訓示するのを聞く機会を得た。

語ること15分間。
次々と溢れだす言葉は熱湯のごとしだった。
熱い。
熱血だ。

みんな、うちの今期の達成目標はなんだか頭に入っているか?
スマイルスーパーマーケットの実現だ。
(「スマイルスーパーマーケット」は大阪屋ショップが2017年から掲げる企業スローガンである。表記的にはハートマークを付けた『スマイルスーパーマーケット』が正しい。)
みんな、会社の社訓をちゃんと諳んじることができるか?
各店の朝礼では店員全員に徹底してくれ。
うちはお客様に対する気配りではどこにも負けない店になるんだ。
どこよりもいいものを安く売るんだ。
安いだけじゃだめなんだ。
美味しいもの、品質のいいもの、鮮度のいいものを安く提供してこそ本当なんだ。
そして、競合店のいいところはどんどん見習って真似をしろ。
昔、いいことだとやり始めたのに、いつの間にかやめてしまったこともあるだろう。
まだまだ改善できるところは多々ある。
今はコロナでスーパー業界は売り上げが好調だ。
しかし油断しては絶対にいけない。
今こそ、日頃の取り組み姿勢が大事なんだ。
次の時代に必ず差となって表れる。
商品は箱から出して陳列するのが基本だ。
その時に品質もチェックできるし、きれいな売場になる。
手間暇を惜しんで箱のまま店頭に出すばかりではダメだ。
そして、仲間を敬う売場にしよう。
高圧的な態度はリーダーとしてはもっての他だ。
仲間には感謝の気持ちを忘れずに。

そう言って「次があるので」と颯爽と帰って行かれた。
無断でコメントを上げて叱られるかもしれないが、おっしゃっていることは大変素晴らしい内容ばかりなので、ご勘弁下さるだろう。
数人が集まるだけのチーフ会議で、わざわざ社長が足を運んでこうも熱く語るとは。
このスーパーの実力の秘密を垣間見たような気がした。

どちらかというと、平村社長にはクールな印象を持っていた。
だが、これは私の大きな勘違いだった。
熱い方だ。
経営者として、大いに見習わせていただきたい。