昨日8日に太胡瓜(ふときゅうり)、本日9日に金沢産たけのこの初売りがあった。どちらも加賀野菜の品目である。そして両日ともに山野之義金沢市長と橋田満ブランド協会会長がトップセールスにご来場した。地元の伝統野菜を盛り上げようとするお心は本当にありがたい。
JA金沢市生産部会の部会長さんから面白い話を聞けた。
加賀太胡瓜の部会長は中林圭吾さんだ。
中林部会長は、もっと太胡瓜の食べ方をPRしなければと、なんとカレーライスの具に使うことを考えついた。試してみるととてもカレーに合うという。ただしあまり煮込むと溶けてなくなってしまうので、食べる少し前に入れればいいとのことだ。もともと太胡瓜はあんかけにして食べるのがポピュラーだったから、カレールーのドロドロ感は相性が良くて当然だ。給食のカレーで使って子どもに好評なら、家庭でも作ってくれるようになる、と山野市長が応じた。新しい食べ方として定番化すればありがたい。
たけのこの部会長は松山貴之さんだ。
今年は裏年にあたるので生産量はおそらく少ない。しかし、生産者によって、或いは山によって、昨年比半分のところもあれば、8割ぐらい採れるところもある。この差が生産者の実力だ。手間のかけ方、肥料のやり方、水の管理によって大きな差になるらしい。そして松山部会長は、皆のノウハウを集約し、情報を共有化して、産地全体の生産力向上に努めている。これは素晴らしいことだ。たけのこ生産者は独立独歩、俺のやり方は俺だけのもの、マイペースの集合体という傾向が強い世界だ。しかし、若いリーダーが新しい時代のやり方で産地全体を底上げしようとしている。たけのこの生産量はどんどん落ち込んできたが、これからは期待できそうだ。