青果物の週間情報 【2021-W16】

■週の概況 第16週 4/12(月)~ 4/17(土)

【全体】
 地物の胡瓜・太胡瓜・タケノコが始まり、山菜類も種類豊富に出回って、春の季節感と地産地消を満喫できるポジションだ。全国的に好天に恵まれ、野菜の出回りは潤沢だが、降雪や霜で生育が滞った産地もあり、週の前半は葉物やナスなど意外と物量が少ない品目も散見されそう。
 市況的に高値はジャガイモなどごく一部のみで野菜は全般に値ごろ感がある。促成品はコロナ禍で依然として苦戦だが、一般野菜の動きはまずまずだろう。ナスは今週限定で品薄が予想される。果実は前週から大きな変化はないが、施設栽培物が徐々に目立つようになってくる。

【野菜】
 葉茎菜は関東地区の冷え込みにより週前半は少なめの展開。キャベツは値ごろ感を追い風に動きが良くなり、やや強含みの気配である。レタスやブロッコリーも同様に底上げするだろう。白菜、菜類は低調で安値感が強く、販売苦戦が続きそうだ。高値基調のネギは端境期もあってさらに上昇する見込み。菌茸類は原木115も末期に入り全体に一服感がある。山菜類の入荷は総じて前倒しだ。行者にんにくは終盤で、コゴミがピークのポジションながら、早めの切り上がりに注意が必要。
 果菜類は増量傾向で下げ相場だが、動きは悪くない。特にナス・長ナスは「4月17日=よいナスの日」の企画で引き合いが強く、この週は品薄が予想される。トマト、ミニトマト、ピーマンは増量により若干の弱相場となるだろう。豆類ではそら豆が増量する。地物の胡瓜、太胡瓜も増量となる。
 根菜類の目玉はなんといってもタケノコだ。九州産は切り上がるが、徳島・和歌山産はまだ続き、出はじめの地元石川県産は当然増えてくる。とはいえ地物は裏年にあたるので、例年より高値傾向は続くだろう。大根は供給過剰感あり苦戦。人参は徳島県産がピークで値ごろ感がある。地物のレンコンは残量勝負でやや上げを見込みむ。土物類で馬鈴薯は依然高値だが、鹿児島離島物に加え本土物の入荷が始まる。

【果実】
 国内果実では、メロンは熊本県産のアンデス系・赤肉系が増えてきて、例年より前倒しで大玉傾向が予想される。スイカは熊本、高知、群馬(小玉)より入荷となり、熊本産は増量するだろう。桜桃・マンゴーの施設栽培物も徐々に増量となる。イチゴとりんごは依然として潤沢順調だ。中晩柑橘全体が終盤戦で、サンフルーツ、愛媛のカラマンダリンなどを入荷。ビワはまだまだ増量の見込み。
 輸入果実では、バナナが需要期に入り引き合いが強くなり、好調な販売環境が続く。NZ産キウイはまだしばらくゴールドのみの入荷で大玉傾向だ。アボカドは依然として冷害による品薄高値傾向が続く模様だ。シトラス系は変化なし。台湾産パインは前週同様に引き合いが強く、量も徐々に増える見込みである。