金沢産たけのこご飯の素

我が社の企画商品

「金沢産たけのこご飯の素」が新発売となった。我が社の商事部が企画開発した商品である。商事部鈴木次長の頑張りの成果だ。お米2合に商品を混ぜ合わせ炊き上げる。手前味噌だが以下の点でこれはいい商品だと思う。

①地産地消の加工食品であること

金沢産たけのこは加賀野菜に認定されているブランド食材である。シーズン中、地元民は他県産よりも優先的に地物を求めるが、いかんせん数量が少なく出回る期間が短かかった。この商品の登場で賞味期限がかなり伸び、簡単にたけのこご飯を楽しめるようになる。

②地物たけのこの完全有効利用

そもそも数年前まで金沢産は水煮缶詰すらなかった。業者と提携し地元産水煮缶を作らせたのも我が社商事部である。水煮は大玉こそ引き合いが強いが、売り手がつかない部位があった。ちょっと言い方に問題あるが業界筋で“くず”と呼ばれる部分だ。そこを有効利用したのが本商品である。

③地元企業とのコラボ

商品の「だし」は金沢市大野のヤマト醤油味噌の製造である。水煮の製造・小分けは金沢市場の仲卸業者「柿良青果」である。すべてが地元。我が社が企画開発する商品は食材そのものはもちろん、コロボ企業もなるべくご当地で固めたい。このこだわりはきっと消費者にも共感していただけると思う。

④もちろん収益につながる

金沢産たけのこの上級品は生鮮で販売し、下等級品は加工水煮に回す。加工水煮を我が社商事部が再び買い付け、売れ筋サイズは一斗缶そのままで加工業者に販売し、引き合いのないサイズをたけのこご飯の素に回す。こういうものにはしっかり利益を乗せればいいと思っている。

⑤青果卸の商品開発は重要

他の野菜や果実にも、きっと可能性は転がっている。企画提案力の勝負だ。本商品の場合、春に収穫された金沢産たけのこがすべてきちんと消費に回せることになる。間接的に生産者の手取りを増やし、農業振興に貢献することになる。できた青果物を右から左に流しているだけ、と古くから批判・揶揄されてきた卸売会社だが、一歩前に進んで存在価値を増すために商品開発は重要な機能である。