若者は若者の声に反応する

ネットビジネス講演会

 会社で講演会が催された。IT、SNS等によるネットビジネスの可能性についてである。講演者はネットビジネスコンサルタントの山本氏。会社の会議室に社員全員を入れると密集・密閉状態になるので、若手社員を優先しての講演会とした。私は若手には入れてもらえず、残念ながら聴講は断念した。

爆睡者出ず!

 終了後に聞いた話では、この講演会、内容は専門的でそれなりに難しい話もあったようだが、なんと講演中に眠った者は皆無とのことだった。これはうれしい反面、びっくりである。過去にも様々な人にお話いただき、時には私自身も講演者となった。その時の経験から言うと…

寝るやつは必ず寝る

 事前に“今日は絶対に寝るなよ”と言いくるめておいても、社員で寝るやつは寝る。もちろん講演者が私の時もである。おれは会社の、自分で言うのもなんだがお偉いさんだぞ、それでも寝るのか君は…と思う。しかし自分はどうだったかを振り返ると、決して叱ることはできないのだ。私だって、どんなに素晴らしい人の講演でも、午後1時から2時30分の90分間は意識朦朧タイムとなるのである。失礼なのはもちろん承知。だが生理的にそうなっている。理屈ではない。根性論でもない。この午後1時の睡眠スイッチは、誰かが(神が!?)セッティングしたとしか思えない絶対的なものだ。私のせいではないのである。

若者は若者の話には寝ない

 だが!今回は寝るやつがいなかった。これはどうしたわけだ。それほどに講演内容は面白く、感動的だったのか。電算部長の堀上君は言った。「というよりまあ、講演者が若くて、若手社員たちと世代的に近いこと(が重要)。講演に出てくる言葉が自分たちの言葉の感覚と一緒だから、自然に心が反応するようです」。つまり、若者は若者の声に反応するということだ。

もう潮時か

 なんということだ。これではもう私の出番はないではないか。私は小さい頃から「お年寄りの言葉にしっかり耳を傾けよう」と教えられて育った。いまの若い人達にそんなことは通じないのか。温故知新という言葉はどこに行ったのか。もう私は若い人に話をするには年を取りすぎ、そろそろ潮時なのだろうか。なんとも寂しい。とりあえず明日からは私も「バズる」「ワンチャンあるかも」「ぴえん」「あせあせ」などを入れて話し、食い下がってやる。そういえば、1個先輩でもあり同級生でもある竹松さんは、数年前にさりげなくSNSで「てへぺろ」とつぶやいていた。恐るべしだ。私も負けん。

変化、対応の必要性

 上記は冗談ではあるが、今後は会社の勉強会も考えなくてはならない。やはり若手の有望株を招いての話が刺激的で良い。そうした人は、講演する機会がまだ少ないので、意外と謝礼ははずまなくても喜んでやってくれたりするのだ。時代はこんなところにも変化が現れてきている。