怖いタイトル「赤い日本」
櫻井よしこ氏がインターネット「言論テレビ」で放送した対談内容を書籍化したものである。6つの対談が掲載されており、そのうち5つが中国問題だ。特に第1章は、日本のマスメディアが長年に渡って中国からの浸透工作を受け、親中反日色に世論誘導されていることを警告する。よって本のタイトルは「赤い日本」。国の内部から侵食されているイメージが強く湧く恐ろしい題だ。
反国家、左翼化する大手マスメディア
朝日新聞は今さらながらだが、なぜ毎日新聞が反政府的なのかが初めてわかった。要するにチャイナマネー。またNHKのニュース番組が近年本当に面白くなく、また一面的であるのも頷けた。要するに利権。そして、共同通信の左傾化が顕著で、しかも地方新聞に絶大な影響力を持つことを知り愕然とした。新聞テレビを観ながら「なにかおかしい」と思うことが多くなったのは、こういうことだったのかと腑に落ちた。
「内なる敵」を明らかにするこのような書籍が発刊されること自体、日本はまだ健全からもしれない。しかしことは国民のアイデンティティーに関わる問題だ。政府・官僚には本当に奮起してもらいたい。日本の枠組みを表から動かすのは政治家・官僚ではないか。暗躍者にコントロールされては絶対にいけない。
第5章に松本尚登場
実はこの本は対中問題が読みたくて買ったわけではない。6章のうち唯一中国と関係のない第5章を読むためだ。(第5章はコロナ対策。コロナ=武漢熱だから中国と関係大アリなのだがそれは横に置いておく。)第5章で櫻井よしこと対談するのは、政治家の佐藤正久氏と医師の松本尚である。松本尚は無二の友だ。今秋の総選挙に千葉13区から立候補することが決まった。(その件は4月22日のブログで紹介した。)本対談が行われたのは今年1月で、その時は自身が出馬するとは全く想定していなかった。「櫻井よしこと対談したぞ。凄いやろ~」とお気楽なものだったのである。
今の医療体制の問題点
ただ本書で松本尚が話していることは大マジである。法整備の遅れから、今までは保健所に過剰な負担がかかっており、日本の医療にコントロールが効いていないことを説明。今の日本は、医療全体を統べ、統治するような組織が整備されていないことが一番の問題だと述べる。そして、非常事態にはエビデンスがどうのといったお役所的な段取りを踏んではいられない。もっと迅速にコマンド&コントロールの効く医療体制を構築し、それができる法整備を急がなければならないと主張する。
政治家となってポリシーの実現を
文章を読み限り、内容は松本尚の持論そのものだが、相手が大物・櫻井よしこ氏とあってか、私相手にまくしたてるのとは打って変わって紳士的な話しぶりだ。「赤い日本」というタイトルに編入されたのはちょっとミスチョイスと感じるが、そこは目をつぶろう。おそらく、上記のような持論を実現するには、一医師でいるより、自ら政治家になるべきとその後思い至ったのだろう。ぜひ今秋には当選し、日本の医療体制の脆弱さを根本から建て直す仕事をやってもらいたい。