コストコフェアのモデル
地元の食品スーパーが時々「コストコフェア」を打っている。あの大型倉庫店舗形態の「コストコ」の人気商品を自社にもってきて販売するのだ。コストコは小売業である。小売業が競合小売業の商品を売るということだ。こんなことは従来はなかったこと。しかし客にとっては利便性が高い。コストコの商品は好きだが、場所は遠いし、年会費だって取られる。近場のスーパーで買えるならそのすべてが解決だ。スーパーは売上が伸びる。コストコも伸びる。品揃えのバランスさえ間違わなければ、確かにWin-Winの関係だ。
ライバル小売はメーカーとなる
コストコに限らない。「○○屋のフルーツサンド」やら地元で人気の「新出製パン所」の食パンを売るスーパーもある。スーパー側からすれば、相手は競合小売店ではなくてメーカーとして捉えるということだ。提供する側からすれば、今までは自己の販路で独占する人気商品を作り出すのが商品開発の目的だった。だが商品力さえあればライバル企業で売ってもらって全然OK!という発想に転換した。私はまだ感覚的に慣れないが、確かにそう考える方が頭が柔らかい。
市場内に直売所?
繰り返すが、私はまだこの動きに慣れない。違和感が残る。例えて言えば農協の直売所の商品を卸売市場で売るような感じだ。直売所は市場外流通の最たるもの。これを市場内でコーナー化し、生産者が付けた値段で販売してもらう。売れた分は手数料を徴収する。そう!理屈としてはまったくアリだ。私の中で違和感さえなくなれば、GOしてもよいやり方かもしれない。市場外流通を取り込み、生産者も販路が広がる。市場人も頭を柔らかくして、新しい発想を模索しなければならない。