またも北國新聞に記事
今朝の北國新聞に「中能登直行便 販売額が最高」という記事が載った。先週の火曜日の同新聞は「奥能登直行便
販売額4年連続減」だった(5/25のブログで書いたとおり)。中能登は最高、奥能登は連続減、なんとも忙しいことだ。ちなみに記事の写真で背を向けて説明している人間は私である。実はもう数か月も前の写真だ。
実態はかなり違う
ちょっと意地悪に言う。北國新聞はよほどニュースがなかったようだ。金沢市場ネタを載せていただけるのは大変有り難い。だが、この記事も前週の記事もニュース性は実は少ない。見出しだけを見ると、奥能登は先細りで中能登は盛り上がりつつあるというイメージだが、それは事実ではない。取扱額は圧倒的に奥能登が上なのである。中能登はまだこの事業が浸透しておらず、認知度が低い。だから、取り組もうという機運が薄いのだ。中能登直行便は事業としてはまだ「よちよち歩き」に過ぎない。
農林業センサスの方が重要
むしろ、この記事の最後に書かれた部分が石川の農業を把握する上では重要である。県が3日発表した「2020年農林業センサス」では、石川県の農林業経営体の数は5年前より28.5%減、このうち農業経営体は27.5%減の9890だ。加賀より能登の方が減少傾向が強い。5年で3割近くが減少!これは危機的だ。一方で、法人経営体は7.2%増えた。高齢化で零細農家がやめる一方、法人化や規模拡大の経営が増えている。しかし、そんな程度で総体的な減少が食い止められるものではない。焼石に水というやつだ。この石川農業の危機的状況をもっと真剣に考えるべきなのである。