石川の耕稼塾、金沢の農業大学
本日、朝5時30分から7時30分にかけて、「いしかわ耕稼塾」の塾生6名をお迎えして、市場研修の講師を務めた。先日(6月22日)行った「金沢市農業大学」の市場研修と内容的にはほぼ同じである。金沢市農業大学が金沢市が運営する新規就農者養成学校であるのに対し、いしかわ耕稼塾は石川県が運営する育成機関だ。塾生さんたちは、どういう基準や考えで選ぶのかは知らない。が、私の印象では、農業にまったく関係のなかった素人さんが一から覚えようとして入るのが耕稼塾、農家の子息や農業法人の従業員が農業を改めて基礎から学び直したいとして入るのが農業大学、という印象がある。たぶん、それは結果論であって、どちらの機関も誰でも受け入れる条件とカリキュラムであることは間違いない。
市場にとっての金の卵
本日の新規就農を志す6名は、若い方ばかりで、みな素晴らしく真面目で情熱的だった。2時間の研修時間を本当に真剣に受講してくれた。この誠実なまなざしを受けると、こちらも襟を正さざるを得ない。彼らが本当に知りたいのはどういう内容か、毎度立ち止まって考慮し、話す内容をマイナーチェンジするよに心がけている。そして最後はこちらも真剣にお願いする。どうか優秀な生産者に成長され、いい青果物をたくさん作り上げ、当市場に出荷していただきたいと。もし私が話す内容如何で出荷するかしないか将来分かれるのだとしたら、研修はいい加減にできるものではない。全身全霊で臨み、卸売市場流通のメリットもデメリットも伝え、市場への信頼感を高めてもらわなければならない。まだ一丁前の生産者でないからといって、上から目線で話そうなど全く思わない。彼らは真に金の卵なのである。