山岸製作所のセミナーに行ってきた

講演者は山岸晋作社長

山岸製作所

 株式会社 山岸製作所のセミナーに行ってきた。山岸製作所は元々家具屋である(今でも家具屋である)。しかしただ家具を売るのではない。むしろ、オフィスの在り方、ひいては社員の働くスタイルのノウハウを売る会社に業態転換したといってよい。顧客(企業)は山岸製作所のコンサルを受け、社員の働き方を変え生産性を上でオフィスチェンジが有効と判断するに至り、結果的に山岸から家具を買うことになる。

社長の山岸晋作氏

 私はオフィスの転換にも興味があるが、この山岸製作所の考え方自体が会社経営でとても重要だと感じた。ゆえにこの会社のセミナーには時間が許す限り参加するようにしている。社長の山岸晋作さんは、金沢大附属高校の10年後輩である。今48歳の若手経営者だが人間力もあり極めて敏腕だ。10も年下だが私は密かに師匠として敬愛している。

セミナーの要点

 山岸製作所は〝働き方を売り込む〟ために、2017年に自社の働き方そのものを大転換した。オフイスの固定席を廃止する〝フリーアドレス化〟である。これに伴いペーパーレス化が一気に進んだ。社員同士のコミュニケーションが劇的に改善された。ひいては業績がアップした。世の中は、リモートビジネス、テレワークの推進もあってオフィス不要論も持ち上がっているが、山岸社長は明確に否定する。「オフィスの改善が業績をアップさせる」と。以下、セミナーで学んで印象に残った点を記す。
・オフィスを変えることで採用に応募する学生が何倍にも増える
・地方零細企業だからこそオフィスを転換しやすくチャンスが広がる
・オフィスを変えることで社員のモチベーションが上がる
・オフィスを見せることでビジネスチャンスが増える
・社長の理想とする会社の在り方をオフィスで体現する
・オフィスを変えることでコミュニケーションとコラボレーションが進展する
・〝もの〟を売ることから〝こと〟を売ることに業態を転換させる

業種は大きく違えども…

 家具屋と卸売市場。全然接点のない両者ではあるが、私は本当に感じるものが強かった。我が社も野菜やくだものという〝モノ〟を売ることだけに注力するのではなく、おいしい料理、たのしい食卓、ヘルシーな生活を青果物を通じて提供する〝こと〟の会社に転換できないだろうか。ぜひとも山岸さんの考え方を導入し、我が社を大きく変えたいという思いを強くした。