ルビーロマン技術向上

初市は数が多く質も上々

 昨日、ルビーロマンは初せりで140万円の歴代最高値がつき話題となった。だが我々業者としては、今年は全体でどれだけ出荷されるか、品質はどうかのほうが重要だ。昨日は全体で253房が出た。初日でこれは異例の多さだ。理由は2つある。一つ目は、あらかじめ初売り日を7月中旬(15日前後)と設定し、県内の生産者がそれをめがけて栽培に取り組んだこと。2つ目は樹の成長と栽培技術の向上である。昨日驚いたのは、房数の多さだけでなく、特秀品が多数あったことだ。目方も、平均600gのところ、900g、1kgの房が少なからずあった。出荷初期にしてこれだけ立派な房が揃ったのは、これまでになかったことだ。

生産地域のチーム力

 JA加賀管内の生産者、丸山さんと土山さんに話を伺った。今年は立派なものが多いですねというと、お二人は口を揃えて「技術が向上していることが要因だと思う」とおっしゃった。表情は自信に満ち溢れていた。JA加賀の生産者グループで、盛んに情報交換をしているという。ルビーロマンを最後まで脱粒(だつりゅう)させず、粒と房を大きく、色回り良く、糖度を高く育て上げるために、ありとあらゆる工夫をこらす。〝個〟の世界から〝チーム〟の世界へ移行することで、メンバー全体のレベルを底上げしているのだ。

さらなる振興に貢献する

 昨年は石川県全体で26000台の房数だったが、今年は28000房が目標である。うち50%超をわが金沢市卸売市場が販売する。平均単価をしっかりと維持し、歴代最高売上額を達成し、ルビーロマンのさらなる振興に貢献したい。