妻のフラワー教室

妻、お花の先生になる

 妻がお花の先生としてデビューした。妻の母が生け花の先生であり、小さいころから花に親しみ、基礎をしっかり習得しているのは確かだが、特にその流派の師範というわけでもなく、本人もそれを表に出す気はない。いわば〝自分流〟に、気軽に花を選んで、ちょっとした知識とコツで花を愉しめるようになってもらいたい、と初心者向けに開設したワークショップだ。

占い師のすすめ

 その動機が変わっている。占いの先生に見てもらったところ「あなたはお花の教室を開くべきです。今までの人生は、アウトプットをしてこなかったから体に毒が溜まって病気になったのです。人にお花を教えるのが出力になり、健康と幸せを手にできます」というアドバイスをもらった。妻はそれに完全に同調したのである。文字にするとなんだか怪しげだが、アドバイスの内容は割と私にもピンとくる。妻はきっと上手に生け花を教えられるし、本人も楽しんでできるだろう。「○○流」というと敷居が高いが、妻の〝自分流〟なら初心者も来やすい。占いの先生のアドバイスにはさらに「第1回は7月中にやりなさい」とあった。

コロナで中止に

 そこで急いで準備に取り掛かり、日取りを7月31日に決め、会場(喫茶店)を押さえ、チラシを作って告知した。ところが7月後半からコロナウイルスがまたぞろ増えだし雲行きが怪しくなった。やろうと思えば強行できたが、もしかしたら応募者(生徒さん)で不安に思っている人が少なからずいるかもしれない。無理に今する必要はない、と今度は私がアドバイスをした。そのかわり、7月31日は夫が生徒になり、自宅開催で受講してあげよう、と言った。我ながら、なんとも優しく素敵な旦那である。

半プライベートで開催

 結果的に私は生徒とならなかった。妻の友人3人が7月31日に我が家に来てくれ、ワークショップ半分、お茶会半分の会を開かせてもらったのだ。妻曰く、その3人はそれなりに生け花に精通しており、教えることなど何もなかったという。だが、ワークショップはワークショップであり、アウトプットはちゃんとしたといってよかろう。

前世は二人ともヨーロッパ人

 占い師さんのアドバイスが効力を発揮するのを期待する。コロナの収束を見ながら、徐々に一般向けの教室を開催していければよい。その占い師さんによれば、妻の前世はスペイン人だそうだ。そしてなんと私はラテン系の国のサッカー選手だったそうである。私は占い師さんとまったく面識がない。なのになぜ私の前世がわかる?だがイタリアのサッカー選手かも、と思うと悪い気分はしない(笑)ので、私も信じてみることにしている。