金沢市場でのクラスター
金沢市中央卸売市場で7月31日から8月5日まで連日感染者が出ており、5日に県がクラスター(感染者集団)と認定した。同一の業者さんの社員が数人かかっていることから、これは致し方ない。ちなみに7月30日に発表された1名は私の会社の社員であったが、家族内感染であり、今回のクラスターには入っていない。またその後、青果部門内で感染者は出ていない。
ローカルニュースでのけしからん映像
しかし、昨日の夕方、テレビ某局のローカルニュースでクラスターの報道がされた際、こともあろうに、私の会社の看板が大映しとなり、その次に青果物の卸売場の風景が映し出された。いかにも我が社でクラスターが出たような印象だ。たまたま私はこの番組を見ていた。思わず大声を出してしまった。見る人に完全に誤解を与える内容だ。案の定、「クラスターが出たんですか?大丈夫ですか?」という問い合わせが殺到した。
市場には行くなの風評被害
実際、嫌な話を社員から聞いた。某スーパーでは、上層部から青果バイヤー(スーパーの野菜・果実仕入れ担当社員)に対して、「今は危ないから、市場に出向くのはやめろ」と指示が出たそうである。これぞ風評被害である。
テレビ局にクレーム
生まれて初めて、テレビ局へ苦情の電話をした。クレームなんぞしたくてするわけではないが、ここで何も言わなかったら、会社を経営する者の資格を問われる。市場開設者(金沢市)は、クラスターが出た業者名、個人名まで公表しないので、報道機関は〝金沢市中央卸売市場〟と言われても広い市場のどこでクラスターが発生したのかわからない。だからこそ、特定の会社の看板をストップモーションで映すような処理はしてほしくなかった。報道機関の方々は、中央卸売市場とうちの会社名にどういう関係性があるのか、その仕組みもわからず〝絵〟だけ撮りに来るからこういうことになる。報道側が無知ならば、誤報はいつでも起こり得る。今回は誤報というより悪意のない印象操作となったと解釈する。大いなる迷惑には違いないが、起こってしまったことは仕方ない。そこは諦めよう。ただ一つ、「昨日のニュースで誤解を生むような映像が流れたのを訂正しお詫びする」という一言を私は局に要求した。が、局側の返答は「それはできません、すみません」の一点張りだった。この対応には不誠実さを感じた次第。クレームもマニュアル的に対応されただけかもしれない。ある意味、無力感を味わってしまった。