スタンド式体温計大流行り

事務所に続く階段前の検査機(開設者設置)

市場内のあちこちに設置

 最近、金沢市場内ではあちらこちらに「スタンド式体温計&消毒液噴霧機セット」が立っている。正式名称も通り名も知らないが、何のことかはわかるだろう。売場では休憩室の入り口に1台、階段の上り口に1台、各業者の事務所の入り口に1台といった感じだ。公共の卸売場に設置されているものは開設者たる金沢市が購入したもので、各事務所に置いてあるのはそれぞれの業者が用意したものだ。

我が社の検温機

我が社設置の検査機

 我が社にもある。うちの事務所は2階にあって幅10m×長さ100mくらいの細長いワンフロアーだ。廊下に出られる扉が5ヶ所あり、そのすべてに「スタンド式体温計&…」が置いてある。事務所から少し離れたところには会議室などもあって、その入り口にも「スタンド式…」がある。それぞれを連続して試してみると、微妙に検査結果が違う。まあ非接触型なのである程度は仕方ないが、ひどい時は1度違う。また、顔認証ではなく手をかざして検温する機器では、手洗い場で手を洗った直後は33℃台、平常時は36℃台と3℃も差がある。やはり正確さを追求するものではなく、一つの気休めでしかない。

買いすぎちゃった感

 トータル10台が我が社の保有で、上記開設者保有と各業者保有を合わせれば、今、市場全体ではおそらく100台前後もの「スタ…」があることになる。〝過ぎたるは猶及ばざるが如し〟とは言うまい。だが、こんなにたくさんあって、市場人は日に検温を何回しようというのか。ちょっと買いすぎちゃった感ありだ。メーカーはかなりの特需になったろう。

フラフープの二の舞だが…

 かなり古い話だが、かつてどこの家でも、押入れを整理したら、フラフープが1本か2本必ず出てきた。昭和33年に大ブームとなり、日本中が買い求めたが、ほどなくブームは沈静化し、押入れ行きとなったわけだ。では、今から5年後、「ス…」はなおも現役で使用されているだろうか。できればフラフープのように押入れに鎮座して無用の長物と化していて欲しい。それがすなわちコロナ終息を意味する。ああ、あんときはこんなもん買っちゃって、アホだったねぇ、と笑い話になる世になっていてほしい。