SDGsセミナー
ゲームをしながらSDGsについて学べる研修会を体験した。結論。このセミナーは大変良かった。ぼんやりとしか知らなかったSDGsをかなり体感できた思いである。
場所:金澤ななほしカレー
日時:令和3年9月29日午後5時~午後7時
講師:杉本嵩龍(たかたつ)氏(株式会社できる 代表取締役)
受講生:私、妻、義弟、妻の友人の4名
ピンクの講師
講師の杉本嵩龍氏は派手な真っピンクのブレザーを着こなす方で、まず見た目にインパクトがある。こういう第一印象でかましてくるタイプの人は、意外に真面目で思考の深い人が多い。自らキャラ化するのはコンサル活動に邁進する覚悟の現れだ。
SDGsゲーム「Get The Point」
SDGsは別の機会で何度か講習を受けたが、国連がどうじゃ環境がどうじゃと概念ばかりが先に立ち、全くピンと来なかった。目指すところは漠然とわかるが、個々の企業が何をすればいいのか見当がつかないのである。これは私だけでなく、世の大多数の人々に共通する思いだろう。そこで杉本氏は、SDGsをゲーム化することで地球の資源を身近に感じ考えさせる手法を考案した。体裁は非常にシンプルかつ簡単なルールのゲームだ。その名を「Get
The Point」という。杉本氏の会社が作ったオリジナルだそうだ。
資源を絶やすな
プレーヤーが順番に植物や動物、金属や石油など資源を使って生活を営む。各人が自分勝手に贅を尽くすとあっという間にに資源が枯渇してしまう。すべて資源を消費し尽くすと文明破綻=人類滅亡。つまりゲームオーバーだ。だが、人々(プレーヤー全員)が資源を意識し、コントロールを効かせれば、資源は枯渇せずに持続可能となる。いわゆる〝サステナブル〟である。
ゲーム結果
参加者4人で始めたゲームの1回戦「自分の贅沢だけ考える」では、人類は5周で滅亡した。しかし2回戦「10周以上継続する」では、皆が意識と情報を共有することでさらに永続的な社会を作ることができた。
SDGsの壁
ただ、やはりSDGsは難しい概念だ。皆が共通して我慢やコントロールを継続しなければ資源はすぐに尽きてしまう。現代のような各国が利権を奪い合う世界で、そんな協調が可能だろうか。全世界的に共産主義にでもならない限り、持続可能な社会は到来しないのではないか、と思ってしまう。また、ゲームに参加する4人のプレーヤーのうち、わずか一人でも〝おバカ〟がいると世界は破綻する。人類はそこまで聡明かつ分別ある思考と関係性を構築できるだろうか。
1人の100歩より、100人の1歩
杉本講師が最後に言った。SDGsの実現には「1人の100歩より、100人の1歩」が重要ですと。大変重みのある言葉であり、また、実現までには長い長い道のりであろうとも感じた。