青果物の週間情報 【2021-W43】

■週の概況 第43週 10/18(月)~ 10/23(土)

【全体】

 急に冷え込み強くなったことは、秋冬野菜にとっては好条件である。煮炊き用の重量野菜は現状より回転が良くなる期待が持てる。ここまで芋玉を除けば野菜の相場は基本的に軟調であり、この週は安値になやむ品目を中心に数量を売り込みたいところだ。大根、人参は飽和状態で、特に人参は太物が過剰傾向で低調だ。レタスは産地切り替えの時期を迎え、高原の長野県産の量はかなり減るだろう。果菜類で低迷が目立った胡瓜がこの週より持ち直しの気配だが、ナスの安値脱出はまだ先になりそう。さつまいもは引き合いが好調な反面、玉ねぎ・じゃがいもは高値疲れが見える。里芋は各産地潤沢で過剰感が強く、低空飛行となっている。
 果実はミカン、リンゴ、柿の三本柱に、その他品目が若干というはっきりした構成だ。ミカンは極早生がほぼ終了となり、早生へ切り替わる。極早生の食味が芳しくなく消費にブレーキがかかっただけに、食味の良い早生でリスタートしたいところ。りんごは長野県産の食味の優れた品種が出回る時期だが、不作傾向で高値感が付いて回るのが痛いところ。青森県産のトキは黄色いために人気はいま一つだが、食味は抜群だ。柿は和歌山の平核無、岐阜の富有柿など主力品種が潤沢に出てくる予定である。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、ブロッコリー、レタスは前週に引き続き潤沢な入荷が見込まれる。キャベツは群馬産を主体に順調な数量が期待できる。白菜は長野産がピークを迎え潤沢であり、値ごろ感があって売場の拡大が可能だろう。椎茸は生育状況も改善し数量の増加が見込まれる。松茸は国内、国外からの入荷だが不作傾向で不足感が漂う。
 果菜類では、胡瓜、茄子は夏秋産地が終盤を迎え入荷は減少へと向かう。トマト、ミニトマトも減少傾向だが、高値疲れから価格は下げ基調だ。春菊は各産地から安定した入荷となり価格も下がる見込みである。
 根菜類では、大根は県内産が順調なことから、価格は下がる見込み。かぶは青森産に加えて県内産がスタートする。ごぼうは潤沢な入荷が続き、値ごろ感もあり拡販可能。玉葱は不作による減少傾向から値段は上がる見込みだ。県内産の甘藷は13日のイベントも過ぎ需要は少し落ち着くものの動きは良い。

【果実】

 国内果実では、みかんは福岡産、長崎産メインの入荷となる。出始めで小ロットながら福岡産のブランド「北原早生」も入荷する。和歌山産の柿は品種の切り替わり時期となり減少する。県内産では個人物の件数が徐々に増加する。りんごは青森産、長野産、県内産の入荷。メロン類では、北海道産に加えて、新潟産、島根産が入荷中だ。巨峰は長野産が終盤となり減少する見込みである。
 国外果実では、ブラジル産のマンゴー、メキシコ産のアボガドは入船の遅延が発生している。バナナ、シトラス系、キウイフルーツは順調な入荷。価格は保合での推移が予想される。