■週の概況 第45週 11/1(月)~ 11/6(土)
【全体】
野菜は全体に秋冬産地への切り替えが一層進み、果菜類を中心に出荷の谷間に入り、数量が減少する品目が多い見通しだ。重油高の影響もあって、施設栽培物を中心に上げ基調なのは確か。ただし消費に今一つ勢いがなく、相場が急騰するまでには至らない。前週跳ねたほうれん草も、この週は徐々に落ち着くだろう。野菜の消費促進のためにはもう一段の冷え込みを期待したいところ。また、天気が良すぎるほど良いので、この時季、露地で採れる野菜は生育がよく、家庭菜園の出来が非常に好調である。郡部に行くほど店頭での野菜販売が苦戦する傾向が出る。
果実は、三本柱のうち、ミカンのだぶつき、柿とりんごの品不足が目立つ。ミカンは未だ極早生の残量のために早生のスムーズな流通にブレーキがかかりがちだ。柿は霜や炭疽病等の影響で全国的に作況悪く、和歌山県産の早い切り上がりもあって品薄単価高である。地物・紋平柿は幸いにして被害少なく、好単価好回転が期待される。りんごは長野県産の不作により青森県産の引き合い強く、りんご全体の市況を押し上げている。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは冷え込みの影響から数量の伸びは期待できない。レタスは兵庫産メインとなり安定した入荷が見込まる。キャベツは上げ予想だが、前年と比較するとまだ安価な水準だ。アスパラはメキシコ産がピークを迎え潤沢な入荷が見込まれる。きのこ類では、しいたけ、しめじは安定した数量が入るだろう。えのきは需要の増加から価格の底上げが予想される。松茸は県内産の生育環境が向上しているものの数量の増加は期待できない。
果菜類では、茄子は四国・九州産地の冷え込みの影響から数量は少なく価格は上げる。トマトは前週同様に減少が続き高値推移の見込みだ。ピーマンは前年を上回る潤沢な入荷で、安値基調が継続する。
根菜類では、源助大根は安定した数量が期待できる。かぶは県内産個人物が徐々に増加する見込み。人参は北海道産の終了により価格の底上げを見せる。ごぼうは青森産の秋堀物が潤沢な入荷。玉葱は減少傾向が続き、昨年を大きく上回る高値推移となる。季節商材である百合根は週後半より道内JAからまとまったロットを入荷する。
【果実】
国内果実では、みかんは福岡産、長崎産の入荷。北原早生は終盤へ向かう。柿は岐阜、奈良産の富有柿がスタートする。先週より販売が始まった紋平柿は週3回の販売。柿は全国的に前年を若干下回る数量が予想される。りんごは青森産、長野産の入荷となり、前年と比較して高値推移となる。苺は愛知産が週後半からスタートする予定で、9月の高温の影響から平年より前倒しの開始となる。その他、山形産の洋梨は安定した数量が見込まれ、季節商材として富山産の干し柿、茨城産の栗を入荷する。
国外果では、バナナがフィリピン産・南米産主体で、前年を下回る安値から底上げが予想される。