県民向け県内旅行応援事業
いわゆる〝県民割〟の破壊力がすごい。正式名称「県民向け県内旅行応援事業」。GoToトラベル代替の地域観光事業だ。緊急事態宣言やまん延防止措置で一旦凍結されていたが、それが解除されるにおよび石川県でも10月8日から復活した。石川県の場合、宿泊旅行および日帰り旅行が対象で、1人1回あたり最大5,000円を上限に旅行代金の半額が補助され、飲食店や土産店などの地域で使える「石川県観光クーポン」が1人1回あたり最大2,000円分付与される。
五感にごちそう金沢
「五感にごちそう金沢」との合わせ技でさらに破壊力は上がる。金沢市内の宿泊施設または旅行代理店が企画した飲食店での食事と宿泊がセットになったプランでやはり10,000円につき半額相当が割引になる。
旅行会社の特別プラン
旅行会社と飲食店が知恵を出しあってさらに爆発力が出た。両者が提携し、食に特化した「特別プラン」を提案。宿泊することを条件に、料亭の2万円相当の料理が支払い実額1万円で利用できる。しかも宿泊費込み、別に2000円のクーポンがもらえるのだ。旅行会社のチラシには〝職場仲間との会食に〟〝ご接待に!〟〝ご家族の外食に〟〝忘年会に!〟と堂々とうたっているから、別に旅行と意気込む必要はない。
WIN-WIN
このお得感は半端でない。特にこの時期、和食割烹では蟹料理が大人気となるから、20000円程度の料理が半額以下で食べられるとあっては使わない手はない。飲食店は、これでワンランク上の料理が注文される場合が多く、大いなるメリットがある。旅行会社は手数料を得てもちろん売り上げ増になる。宿泊施設ももちろん収益増だ。11月に入って目に見えるほどに人の動きが出てきた。会社でも来客・出張が急増している。仕事がらみの会食で使っても大いに利用価値がある。接待の用途が増えると、旅行のイメージから離れるが、地域の経済活性化に寄与することでOKのようだ。
こちらもギアチェンジを
宿、人気料理屋の予約が取れにくくなっているのは既報のとおりだ。需要は間違いなく増えている。生産縮小した社会で、一気にV字回復せんとする社会に対応できるか。こちらも仕事のギアをチェンジしなければならない。