寿屋さんからの話
富山県発祥の酒類販売「寿屋(ことぶきや)」さんの金沢支店の土橋支店長から次のような話を聞いた。
-コロナ感染が収まってきて、金沢の酒類売上は、コロナ以前の水準にほぼ戻った。しかし富山はまだ全然ダメだ。これは、金沢と富山の差という他ない-
金沢はマルだが富山はバツ
確かに、金沢の観光スポットは土日は盛況である。東山茶屋街、近江町市場は人でごった返している。コロナ前のような外国人の姿はなく、ほとんどが国内観光旅行者と思われる。対して富山はこれといって観光名所はない。今年の3月に富山第一ホテルが営業を終了したのは厳しい経済状況の象徴的出来事だった。
観光業のうまみ
酒類は外食産業での消費が大きいから、観光の大小が数字にダイレクトに現れる。観光は外からお金を落としてくれるもので、街にとっては会計的に言うと純利に近いゲインとなる。酒が売れるということは同時に魚や肉や野菜も動いていることになり、相乗効果は計り知れない。
皆でよってたかって
金沢は観光都市として、他県・他街より恵まれたアドバンテージを持つ。何か飛び抜けた強みがあるわけではないが、歴史、風土、街並み、自然、文化、そして食など、多面的な魅力に溢れ、総合力で上位にランクしてきた。皆で寄ってたかって頑張って、というのが金沢の街のイメージを作り上げた原動力だったのではないか。となれば、誰であってもおごらず、独り占めなど目論まず、一歩下がってシェアする心がけでこれからもことにあたらねばなるまい。
北陸三県の広がりを
県民割は石川県に限らず、北陸三県に拡大された。石川県は石川県のことだけを考えるのでなく、富山、福井の三県で賑わいを共有するプランを発信していくべきである。